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イラン戦を控えた申台龍監督、運命の一戦に向けて入念な準備

イラン戦を控えた申台龍監督、運命の一戦に向けて入念な準備

Posted August. 30, 2017 09:37,   

Updated August. 30, 2017 09:45

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「韓国に帰る飛行機の中で代表チームが提供した★資料をみながら自分の役割について考えてみた」

28日、京畿道坡州市(キョンギド・パジュシ)にあるサッカー国家代表トレーニングセンター(NFC)で具滋哲(ク・ジャチョル=アウクスブルク)の言葉だ。欧州組として、早期招集されたKリーグや中国リーグ組より1週間遅れて合流したが、申台龍(シン・テヨン)号1期のカラーをつかんでいた。具滋哲は、「申監督はボールのスピードが速いサッカーを目指している」と話した。所属クラブの試合で代表合流が遅れた欧州組が帰国の途から「自習」ができたのは、申監督の細心の準備があったからだ。

代表チームの関係者は、「早期招集が困難な欧州組にマニュアルブックとして読める戦術資料と映像を電子メールで伝えた。マニュアルブックには選手がチーム内で担当するポジションと役割、相手チームに関する分析が書かれている」と話した。マニュアルブックは31日のロシアW杯最終予選イラン戦を控えている代表チームが完全体として練習できる時間が3日しかない不利な条件を克服するために作った。この関係者は、「欧州組にフィジカルトレーニングのメニューを伝えたことはあるが、自主的に学習できる戦術資料を配ったのは初めてだ」と加えた。

コーチ陣は、深夜まで「勉強」をしながら資料作りに取り組んだ。毎日夜10時30分になると、NFC本館4階にある読書室には灯りがつけられる。選手たちが寝床に入る時間にチョン・ギョンジュン、金南一(キム・ナムイル)、チャ・ドゥリ氏らコーチ陣は映像を見ながら戦術について討議する。申監督も自分の部屋で映像分析を行う。相手チームの試合映像だけでなくビデオ分析官のチェ・ボンジュ氏が直接撮影した代表チームの練習場面も収録されている。チェ氏は、練習時間にNFC建物の最上階に上って選手たちの練習模様を撮影する。大韓サッカー協会の関係者は、「チェ分析官はコーチ陣が見逃した選手たちの動きとミスを捉える。代表チームの鷹の目なのだ」と話した。

コーチ陣は翌日に自分たちが作成した戦術資料を申監督に伝える。代表チームの関係者は、「読書室の灯りは午前2時30分まで消えない。ウリ・シュティーリケ前監督は一人で戦術を練ったが、今の代表チームはコーチ陣が徹底した分業と激しいい議論を通じてイランを破る戦術づくりに取り組んでいる。今の代表チームで一番のおしゃべりはコーチたちだ」と話した。

練習場でもディテールを強調する申監督の入念な気配りうかがえる。NFC練習場には4.5メートル間隔で12本の白いラインが引かれている。アメリカンフットボールの競技場に似た形だ。申監督は、「最終予選の8試合を分析した結果、DFとMFの間隔が開き過ぎたために失点(10失点)が多かったことがわかった」とし、「間隔を維持させるためにグラウンドにラインを引いた」と話した。申監督は練習の時、選手たちにプレスをかける地点と相手攻撃陣の動きに応じた守備姿勢などを細かく指示している。

練習中に起こり得る負傷を予防するためのプログラムも実施している。選手たちは練習を始まる前に15分間、ゴムバンドを両足にかけて歩くなど11のメニューをこなす。これは大韓サッカー協会がこの3年間、代表選手たちの負傷記録を分析した作ったもので、相手選手と衝突でない場面で選手自身の筋肉にケガをするのを防ぐためのものだ。代表チームの関係者は、「負傷防止プログラムが代表チームに導入されたのは初めてだ」と話した。

イラン戦を控えた代表チームは29日、決戦の地、ソウルW杯競技場で練習しながら調整した。



鄭允喆 trigger@donga.com