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反トランプの舞台となったグラミー賞

Posted February. 14, 2017 08:26,   

Updated February. 14, 2017 08:29

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「枯れ葉剤大統領!」、「ダコタ・パイプライン反対!」

12日夜(現地時間)に開かれた第59回グラミー賞の授賞式まで「反トランプ」スローガンで染まった。先月のゴールデングローブ賞の授賞式に続きグラミー賞も政治的メッセージが飾り、26日のアカデミー賞授賞式とその後の大衆文化界とトランプ氏の「文化戦争」が予想される。

●「反トランプ」スローガンが飾る

 

同日、米カリフォルニア州ロサンゼルスのステイプルズ・センターで開かれた授賞式は、異例にも司会者が登場する場面から毒舌が続いた。進行役を務めた英国出身のコメディアン、ジェームズ・コーデンは、階段で足がつまずいて転ぶ演技をして登場し、「トランプ大統領がいる限り今後何が起こるか誰にも分からない!一つになってこそ生きることができる!」という自作のアップを紹介し、聴衆から拍手を受けた。

歌手のジェニファー・ロペズは、新人賞授賞者として登場し、「今こそアーティストが行動しなければならない」という黒人作家トニ・モリスンを引用して反トランプ運動を暗に呼びかけた。故マイケル・ジャクソンの娘のパリス・ジャクソンは舞台に上がって、「この会場の熱気がパイプラインの抗議活動でも必要です」としながら「♯NoDAPL!(ダコタ・パイプライン反対ハッシュタグをSNSに載せてほしい)」と呼びかけた。ダコタパイプラインは、環境問題のためオバマ政権は建設を承認しなかったが、トランプ政権が最近推進することを決定し、反対の声が高まっている。

ポップスターのケイティ・ペリーは、トランプ氏の大統領令で支援金停止の危機に置かれた「米家族計画連盟」のバッジをつけて現れた。ケイティ・ペリーは祝いの舞台で米憲法序文に書かれた「We the People」というメッセージを紹介した。ヒップホップグループ「ア・トライブ・コールド・クエスト」とラッパーのバスタ・ライムスは、舞台に作られた壁をぶち壊すパフォーマンスをし、「米全体に悪行を持続させたこととイスラム教禁止のための失敗した試みに対して『枯れ葉剤大統領』に感謝する」と言い、歌の最後に「抵抗しろ!」を4回連呼した。ビヨンセも、最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバムを受賞し、「私たちが同じ失敗を繰り返す恐れがあることを認識することが重要だ」と話した。

●アデルが一人占めした主要部門トロフィー

 

受賞内容では、英国の歌手アデルが米国のビヨンセを圧倒した。2人は今年の歌、レコード、アルバムの3部門で激突したが、アデルがアルバム「25」と収録曲「Hello」でトロフィーを席巻した。アデルは最優秀ポップ、ソロ、パフォーマンスなど計5個のトロフィーを獲得し、最多受賞者になった。ビヨンセは最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバムとミュージックビデオの2部門の受賞に終わった。昨年故人となったデヴィッド・ボウイの遺作「Blackstar」も最優秀オルタナティブ・アルバムなど5部門のトロフィーの主人公になった。

今年の破格は新人賞から出た。ヒップホップ歌手チェンス・ザ・ラッパーは、ストリーミング限定でリリースした新曲「Coloring Book」で新人賞、最優秀ラップ・パフォーマンス、ラップ・アルバムの3部門を受賞した。手に触れられるCDやLPではなくグラミー賞のトロフィーを得たのはチェンス・ザ・ラッパーが初めて。

祝いの舞台ではビヨンセが双子を妊娠した臨月のお腹を見せ、聖画の聖女に扮装して登場し、印象的な公演を披露した。アデルはジョージ・マイケルの「Fastlove」を、ブルーノ・マーズ

はプリンスの「Let's Go Crazy」などを歌い、昨年死去した音楽界の星を称えた。



임희윤기자 イム・ヒユン記者 imi@donga.com