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クリントン氏の電子メール攻撃、FBIが「ロシアの犯行」の可能性に注目

クリントン氏の電子メール攻撃、FBIが「ロシアの犯行」の可能性に注目

Posted July. 27, 2016 06:52,   

Updated July. 27, 2016 07:14

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米国の民主党全国委員会(DNC)の電子メール流出事件の捜査を始めた米連邦捜査局(FBI)は、大統領候補のヒラリー・クリントン氏と側近もサイバー攻撃を受けたかどうか捜査していると、米紙ニューヨーク・タイムズが25日、報じた。同紙は、彼らに対する被害の有無はまだ明確でないが、捜査当局は攻撃の形跡を確認したと伝えた。

FBIは同日、声明で、「このような攻撃はFBIが扱う重大な事案」とし、「サイバー空間を脅かす者の責任を問うために捜査を続ける」と明らかにした。FBIはすでに今春からDNCに対するサイバー攻撃を捜査してきたという。同紙は、匿名の捜査関係者を引用して、DNCが捜査に積極的に協力せず、サイバーセキュリティ会社に依頼して独自調査を行ったと伝えた。

匿名の米政府当局者は、「これまで収集されたハッキング情報は疑いの余地なく事件がロシアで始まったことを示す」と話したと、ロイター通信が25日付で報じた。DNCの依頼を受けて独自調査を行った米サイバーセキュリティ会社「クラウドストライク」と専門家たちもロシアのハッカーの仕業だと主張している。

サイバー専門家で英ロンドン大学キングスカレッジのトーマス・リード教授は、「流出した文書の一つにロシアのアルファベットで書かれたハイパーリンクのエラーメッセージが含まれている」とし、これは「文書がロシア語に設定されたプログラムで編集されたためだ」と指摘した。

国務省のカービー報道官は25日、定例会見で、「米国とロシアはサイバーセキュリティ問題を議論している」とし、「何がどのような意図で起きたのか結論を出す前に、FBIの捜査を見守らなければならない」と慎重な態度を示した。

電子メールを公開した内部告発サイト「ウィキリークス」の設立者のアサンジ氏も口を開いた。アサンジ氏は同日、米NBCとのインタビューで、「(ロシア背後説に関する)いかなる証拠もない」とし、「出処は明らかにされていない。背後説は視線をそらすためのクリントン氏側の策略だ」と主張した。

専門家たちは新たな次元の情報戦争を懸念した。マイケル・ヘイデン元CIA局長は、米紙ワシントンポストに、「(背後説が合っているなら)情報の武器化を意味する」とし、「ロシアは情報戦争を別次元に引き上げることになる」と強調した。ハーバード大学ロースクールのジャック・ゴールドスミス教授も法律専門サイト「ローフェア」に寄稿し、「一国の情報機関が他国の選挙結果に影響を与えるために秘密の手段を使うことは新しくないが、コンピューターのハッキングによる電子メールの流出という方法は新しい」と指摘した。



한기재기자 ハン・ギジェ特派員 record@donga.com