
「昨日テレビで言っていた話聞いたか?」
「どんな話?」
「安くて頭のいい最新人間型ロボットが開発されて工場に導入しやすくなって、人間の仕事が減るという話だよ」
これは短編小説『私の職業は』に出てくる一節だ。驚くことは、人工知能(AI)が書いたという点だ。AIが人間と共同執筆した短編小説が、日本のSF文学賞の一次選考を通過した。
日本人工知能学会会長の松源仁・公立はこだて未来大学教授が主導する「人工知能による小説創作プロジェクト」チームは21日、東京都内で記者会見を 行い、第3回日経「星新一賞」に短編小説4編を応募した結果、1編が一次選考を通過したと明らかにした。応募作は、『私の職業は』、『コンピュータが小説 を書く日』などで、仮名で応募した。全体応募作は1400編以上。
研究チームは、2012年から日本で「超短編小説(200字原稿用紙20枚に満たない短編小説)の神」と呼ばれたSF作家の星新一 (1926~1997)の作品を教科書としてAIに話を作り出すよう研究を進めてきた。研究チームは、星新一が残した小説1000編余りをコンピュータで 分析し、単語の種類と文章の長さ、話し方などの特徴をコンピュータに学習させた。また、さらに進んで作品の構造を比較し、それらを組み合わせて新しい話を 作り出す訓練もした。
今回の応募作の場合、話の構成や登場人物、性別などを人間が設定し、AIが状況に合わせて準備された単語や短文を選んで執筆した。松原教授は、「今 回は文章が成立し、作品として読むことができる程度になることを目指した」と説明した。記者会見に出席したSF作家の長谷敏司氏は、「きちんと小説になっ ているのに驚いた。しかし賞をとるには人物描写などに課題がある」と指摘した。
今後の課題は、伏線を敷くこと、キャラクターの魅力を表現することなど感性的な部分をどう解決していくかだ。研究チームは、2年後にはAIが人間の 介入なく小説を書けるようにするという目標を立てた。松原教授は、「これまでのAIは碁や将棋など答えのある問題を解くことが多かった。これからは人間の 創造性に挑戦の領域を広げたい」と話した。
도쿄=서영아특파원 東京=ソ・ヨンア特派員 sya@donga.com