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[社説]安哲秀氏の「新政治浪人」、今度は成功するか

[社説]安哲秀氏の「新政治浪人」、今度は成功するか

Posted December. 28, 2015 07:26,   

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野党新政治民主連合を離党した安哲秀(アン・チョルス)議員が昨日、新党立ち上げと関連して「新政治の基調」を明らかにした。安議員は、「1970年代の開発独裁や1980年代の運動圏のパラダイムでは、2016年の問題を解決できない」とし、「新政党は古い進歩や守旧保守の代わりに、合理的改革路線を政治の中心に打ち出していきたい」と宣言した。その実践策として、公正な成長や社会的経済の育成、教育革新、格差解消、頑丈な安保、柔軟な南北関係や外交などを示した。

妥協を知らない与野党の「敵対政治」、特に依然古いイデオロギーにこだわりながら、30年前の反独裁闘争でもするかのような政治をやっている新政治連合の行動に多くの国民が懲りている。そんな国民に、「政治を変える」という安議員の誓は、耳寄りな希望になるかもしれない。

安議員の新党立ち上げ構想は、来年4月の総選挙を越えて、2017年の大統領選挙まで狙って、「自己政治」をするという野心に満ちた布石だという見方が出ている。しかし、安議員はすでにかつて、一度新党立ち上げに失敗したことがある。今回ははたして、来年の総選挙で野党圏分裂を招いて特に首都圏で与党セヌリ党に漁夫の利を抱かせかねないという野党圏支持層の圧力にも屈することなく、安議員が新党立ち上げを実現できるかどうか疑問だ。中途派国民の期待や支持が、実際の選挙で票に繋がるかどうかもわからない。

安哲秀新党の成否は事実上、人間にかかっている。安議員も、「広く知られていたり、特別なキャリアを持っていなくても、周りの人たちから認められている素晴らしい人、良い人を探し出したい」と話した。しかし、新政治連合を離党した議員を始め、既成政治家を引き入れずに、党の存在感を打ち出すのは難しい。そのような人物が多ければ、斬新さに欠けるというのが問題だ。能力のある新しい人物の発掘も、言葉のように容易なことではない。一時、安議員と意を共にした人たちの中にも、離れていった人たちが多い。あれこれ、第3の改革中途政党が根を下ろすのは容易でないのが現状だ。

安議員の新政治基調は、かつて2度にわたって明らかにしたこととほとんど変わらない。安議員は一時、最大野党の共同代表まで務めた。安議員が果たして、議会政治活動や代表職遂行を通じて、新政治をどれほど実践したのか国民は知らない。今、与野党は経済活性化法や労働改革5法、テロ防止法を巡って、終わりのない対立を続けている。安議員は新政治についていいことばかり並べず、このような争点法案についての意見から先に示さなければならない。そうしてこそ、安議員が目指す新政治は何であるか、国民は見当をつけることができるだろう。