Go to contents

1拍目よりも2拍目が長いウィンナ・ワルツ

1拍目よりも2拍目が長いウィンナ・ワルツ

Posted January. 06, 2015 07:16,   

한국어

1月、音楽ファンには何よりウィーン楽友協会の「黄金のホール」でワルツとポルカで美しく演出されたウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の新年音楽会で記憶される月だ。今年は、インド出身の指揮者ズービン・メータ氏が通算5度目の出演をした。私も来年にはこのコンサートに行こうと計画している。

ヨハン・シュトラウス親子に代表されるウィンナ・ワルツは、他地域、他国家の楽団が真似ることができないという。特有の拍子のためだ。3拍子のうち1拍目が少し短く、2拍目が少し長く、2拍目がやや早めにずらしたように演奏される。音符で表現するなら、♩♩♩が普通だが、若干♪♬♩に近い感じを出すと考えればいい。言い換えれば、1拍目は短く、2拍目は長い。

ウィンナ・ワルツの伝統には、「1拍目より2拍目が長い」歴史がもう1つある。シュトラウス家だ。「ワルツの父」ヨハン・シュトラウス1世は、息子が音楽を学ぶことに反対した。父親が家を出ていき、「ワルツ王」ヨハン・シュトラウス2世は音楽家としてデビューできた。この誇らしい息子に対して、父親は意地悪なことも躊躇しなかった。息子が出演した音楽会場には、自分の出演を拒否したのだ。しかし、息子の名声が父親を圧倒し、45才で死亡した父親よりも77才まで生きた息子がより多くの音楽的な実を結んだ。「ワルツ王」であるヨハン・シュトラウス2世に続き、弟のヨーゼフとエドゥアルドもワルツ作曲家として人気を得たが、兄ほど長続きしなかったので、「2番目が最も長い」こともワルツの拍子と似ていると言えるだろう。

今年もウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートは、例年同様、アンコールで「王」ヨハン・シュトラウス2世の「美しく青きドナウ」ワルツに続き、「父」ヨハン・シュトラウス1世の「ラデツキー行進曲」を演奏して終えた。アンコールの順は世に出た順ではなく2世が1世より先だが、演奏時間は2世の「ドナウ」が長い。今年も「ワルツ王」だけでなく、父親と2人の弟のワルツとポルカも演奏する豊かなプログラムが繰り広げられた。あの世でもシュトラウス家族が仲睦まじくいてほしい。