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259億ウォンをかけた「ビギン・アゲイン」が多様性映画だと?

259億ウォンをかけた「ビギン・アゲイン」が多様性映画だと?

Posted September. 19, 2014 03:38,   

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15日に、多様性映画の史上興行順位で3位だった「ラスト、コーション」(07年=101万784人)を抜き、17日に、累積観客数が202万318人を記録した。映画・ビギン・アゲインが、多様性映画の最大観客記録に挑戦している。史上トップと2位は、09年に公開されたドキュメンタリー映画「牛の鈴音」(293万4409人)と宮崎駿監督の04年の日本アニメ「ハウルの動く城」(243万3298人)だ。

ビギン・アゲインが善戦したことを受け、多様性映画を選ぶ基準にも、改めて注目が集まっている。映画振興委員会(映振委)によると、多様性映画とは、商業映画とは違って、独立した資本や低予算で撮影した芸術映画や独立映画を指す。映振委は07年から、多様性映画を選んで、支援してきた。多様性映画に選ばれれば、映像物等級委員会の等級審査費用の免除を受け、芸術映画専用館で上映することができ、安定的な上映チャンスを手にする。

ビギン・アゲインが、多様性映画と分類されたことに、首をかしげる人たちが多いのは、この映画が、キーラ・ナイトレイやマーク・ラファロ、「マルーン5」のボーカル・アダム・レヴィーンという超豪華な役者らが出演する米ハリウッド映画であるからだ。制作費も2500万ドル(約259億ウォン)と、190億ウォンあまりをつぎ込んだ「鳴梁(ミョンリャン)」より一際多くつぎ込まれたからだ。なぜ、このような作品が多様性映画に選ばれたのだろうか。

多様性映画といって、必ずしても、低予算の映画である必要はないからだ。多様性映画を定義する基準は、その名の通り多用だ。芸術映画や独立映画、どっちであれ、条件さえ合えば、多様性映画に分類され、恩恵を受けることができる。ビギン・アゲインは、音楽を扱った芸術映画と評価され、多様性映画の資格を獲得した。多様性映画になるためには、公開館の基準も満たさなければならない。200館や1日840回以上上映する作品は、申請できない。ビギン・アゲインは、185館(482回)で公開した。

国内市場シェアが1%以内の国の作品も、多様性映画になりうる。普通、韓国と米国、フランス、日本を除く国の映画が、これに当たる。「ラスト・コーション」が代表的事例だが、映振委・国内振興部のチュ・ソンチュン・チーム長は、「この作品は、台湾資本で制作されたという資料の提出を受け、多様性映画の基準を満たしている」と説明した。

「鳴梁」など、大手配給会社の作品が、映画独占寡占を巡る議論を引き起こしている中、小規模映画を支援するための多様性映画に、ビギン・アゲインなどのハリウッド映画まで、加わるべきだろうか。

今年上半期に話題を呼んだ「グランドブダペストホテル」は、便宜上多様性映画と呼ばれたが、実際は申請しなかった。韓国芸術総合学校の 片章完 (ピョン・ジャンワン)映像院長は、「上映館の確保が容易でない低予算映画を、もっと支援できる制度的整備が必要だ」と主張した。映振委も、このような現実を考慮し、政策捕捉について悩んでいるという。