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離陸後3分、着陸前8分「魔の11分」

Posted July. 08, 2013 03:11,   

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航空業界は、飛行機の離陸後3分と着陸前の8分の間に事故が起きる可能性が最も高いということから、この時間を「魔の11分」と呼ぶ。7日午前(韓国時間)、米サンフランシスコ空港で発生したアシアナ航空214便、ボーイング777型旅客機の事故も着陸直前に発生した。

過去の航空機の事故発生の時間を分析すると、「魔の11分」に発生した事故が全航空機事故の80%にのぼる。1997年の大韓航空旅客機の事故は、グアム空港の滑走路に着陸をしようとした時に丘に衝突して起こったが、その時の時間帯もやはり魔の11分だった。80人が命を失った1989年の大韓航空リビア・トリポリ空港墜落事故と66人が死亡した1993年の全羅南道海南郡(チョンラナムド・ヘナムグン)のアシアナ航空機墜落事故も着陸直前に起きた。

離陸直後と着陸直前に事故が多く起こるのは、パイロットがこの時間に航空機を制御することが難しいためだ。離陸する時は、飛行機が最大限の出力で浮上するので、機体の欠陥など危険要因を発見してもパイロットがすぐに対処することは難い。逆に着陸前は航空機が高度を下げ、地面に近づいた状態なので、緊急事態が発生してもパイロットが機首を突然上げることは難しい。

最近、航空機を自動で制御する自動航法装置が発達し、予測しなかった状況が発生した場合のパイロットの対応能力が以前よりも低下したとも指摘されている。

一方、事故が発生したサンフランシスコ空港は、規模とインフラは世界トップクラスだが、着陸時の安全が懸念されるという指摘が多かった。

米国の旅行専門雑誌「トラベル・レジャーマガジン(TLM)」が、2006〜2010年、米国の35の空港の滑走路で起きた事故の頻度と深刻さを分析した結果、サンフランシスコ空港は「危険な空港」4位になった。

また、1996年にニース空港(フランス)、ブエノスアイレス空港(アルゼンチン)などと共に国際定期航空操縦士協会連合会が選定した「世界10大着陸危険空港」に選ばれた。

航空業界関係者は、「海で囲まれたサンフランシスコ空港は、雲霧現象で視野の確保が難しく、風向きがよく変わり、着陸が簡単ではない」と説明した。

1927年に建設されたサンフランシスコ国際空港は、米西部地域でロサンゼルス国際空港の次に大きな空港だ。設立されて年月が経ち、しばしば補修工事が行なわれ、操縦妨害の要因として作用する。現在も、滑走路の飛行安全区域を防波堤からより遠くに拡張移転する工事が行なわれている。元民間航空パイロットのチェズレイ・サレンバーガー氏は、「今回の事故も工事現場付近で発生した」とし、「工事作業が着陸事故の原因の一つとして調査されるだろう」と明らかにした。