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[社説]金正恩第1書記、南北関係の改善意志を行動で示せ

[社説]金正恩第1書記、南北関係の改善意志を行動で示せ

Posted January. 02, 2013 03:07,   

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金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は新年のあいさつで、朴槿恵(パク・クンヘ)政府との関係改善の可能性をほのめかした。南北間の対決状態の解消が重要だとし、その前提として南北共同宣言(6・15、10・4宣言)の尊重と履行を言及した。以前にも、しばしば「国の分裂状態の終息と統一の達成」を云々し、対決状態の解消を主張したことがあり、北朝鮮が直ちに変化すると期待することはできない。そのうえ対話したいとほのめかしただけで、具体的な提案はなかった。ただ、李明博(イ・ミョンバク)大統領とセヌリ党を「逆賊輩党」と非難し、「永遠に共存しない」という態度からは若干変化した。

北朝鮮は内部的に、大統領選挙戦で南北対話に前提条件はないと約束した朴槿恵氏と適切な時期に対話を再開するという戦略的判断を下したのかも知れない。会談の見返りに、コメと肥料を受け取った金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時代の南北関係を考えているのかも知れない。しかし、政権2年目の金第1書記体制は、外形的には安定しているように見えるが、内部的には依然として不安定な要素が多い。当分の間、朴氏の北朝鮮政策の基調に注目し、探索戦になるものとみえる。

朴氏は、北朝鮮が誤認することがないよう5・24措置と金剛山(クムガンサン)観光再開などと関連して明確な信号を送らなければならない。東亜(トンア)日報の新年の世論調査の結果、国民の10人に7人程が北朝鮮への人道支援は政治状況と関係なく実施しなければならないと答えたが、哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没、延坪島(ヨンピョンド)砲撃に対して、何もなかったようにやり過ごすことはできないと考えている。

北朝鮮は、昨年12月の長距離ミサイル発射に対して、「太陽民族の尊厳と栄誉を最上の境地に引き上げた大慶事」と虚勢を張ったが、依然として住民の暮らしの問題は解決できていない。自ら公言したように人民の暮らしを良くするためには、具体的な経済改革案を提示しなければならない。

外交で業績を残す意欲が強まるオバマ2期政府が発足する米国と、韓半島の信頼プロセスの稼動を公言した朴氏の登場が、北朝鮮には機会になり得る。新しい指導者を試すために、3度目の核実験を強行したり、海上で局地挑発を強行する場合、小さな機会まで完全に消えてしまうだろう。金第1書記が、住民がとうもろこし粥も食べられない「失敗国家」を克服するには、中国式改革開放の決断を下さなければならない。

金日成主席のアバターを自任する金第1書記は、金主席が19年前にしたように肉声で新年のあいさつを読んだ。祖父をまねることでは、光の速度で進化する世界に追いつくことはできない。核開発と長距離ミサイル開発を中止し、金主席と金正日(キム・ジョンイル)総書記の遺訓から脱することが、金第1書記が生き残る方法だ。