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[社説]李正姫候補の「ワンマンショー」、2大政党が自ら招いた

[社説]李正姫候補の「ワンマンショー」、2大政党が自ら招いた

Posted December. 06, 2012 03:21,   

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4日夕方、大統領候補による初の公式テレビ討論は、与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)候補と民主統合党(民主党)の文在寅(ムン・ジェイン)候補、統合進歩党(統進党)の李正姫(イ・ジョンヒ)候補が参加する3者討論で110分にわたって行われた。しかし、支持率40%台の朴、文両候補と1%に満たない李候補に同じ時間を割り当てることで、国民の実質的選択権をかき乱した討論だった。セヌリ党と民主党も、李候補の登板に道を開いた責任から自由でない。

李候補は、「従北」主体思想派・京畿(キョンギ)東部連合のシンデレラとして浮上し、民主労働党の代表を経験した。民主労働党を継承した統進党は今年4月の総選挙以前から、大韓民国のアイデンティティと憲法的価値を傷つけ、蔑視する言動を見せた。李候補グループは、進歩左派陣営でも「朝鮮労働党第2中隊」と呼ばれた。民主党は、4月の総選挙で統進党と「破れかぶれ」の連帯を押し進めた。両党の共同政策合意書にある「平和体制の構築による南北関係の画期的な改善」条項は、在韓米軍の撤退につながると解釈されている。民主党は、統進党の機嫌を取ろうと、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府が推進した韓米自由貿易協定(FTA)の破棄まで約束した。数字の論理にのみ執着する政治工学に埋没したのだ。野党連帯を通じて民主党を「宿主」と見なす統進党は、総選挙で13議席を獲得して第3党になり、分党した後も6議席を確保している。

統進党主体思想派の中心人物である李石基(イ・ソクキ)議員は、「従北よりも従米が問題だ」「愛国歌は国歌ではない」と言い、国民の怒りを買った。金在妍(キム・ジェヨン)議員も「北朝鮮が攻撃しても対抗してはならない」と北朝鮮を庇った。セヌリ党は国会開院後、民主党と共に李、金両議員の議員除名を推進したが、いつのまにかうやむやになった。セヌリ党と民主党が自分たちの過去の過ちは伏せて、李候補の討論会での態度だけを問題視するのは道理に合わない。

大統領当選者は来年2月25日の就任式で、「憲法を遵守し、国家を保衛し、祖国の平和的統一並びに国民の自由及び福利の増進に努力する」という憲法69条の宣誓文を読むことになる。韓国の憲法的価値は、自由民主主義、市場経済、法治主義を強固にすることだ。政治刷新の核心は、この憲法的価値を復元して実践することである。李候補は、憲法上韓半島で唯一の政府である韓国政府のことを「南側政府」と呼んでは「大韓民国政府」と訂正した。セヌリ党と民主党は事実上、李候補の「ワンマンショー」を幇助したという批判を避けられない。

4日の討論は、自由民主主義と市場経済、そして法治を根幹とする大韓民国の法秩序を揺さぶり、国家安保まで脅かす従北勢力を制度政治から締め出すことこそ政治改革の核心課題であることを逆説的に示した。にもかかわらず、政府与党と政権を担当した経験のある政党が従北政治の撲滅を取り上げず、政治改革を叫んでいるのは嘆かわしい。