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[社説]ザッカーバーグを凌ぐ創造的企業家を待ち望む

[社説]ザッカーバーグを凌ぐ創造的企業家を待ち望む

Posted December. 17, 2010 11:53,   

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世界最大手のソーシャルネットワークサービス(SNS)であるフェイスブックを作った26歳のマーク・ザッカーバーグが、米時事週刊誌「タイムズ」の「今年の人物」に選ばれた。タイムズは、「地球村の人々をつなぎ、社会的関係を結び、情報交流に向けた新しいシステムを創造した」と、選定の理由を明らかにした。世界で5億5000万人が加入したフェイスブックは、人類の生き方を変えたということで高い評価を受けている。

ザッカーバーグが6年前の20歳の時、ハーバード大学の学生として、寮で友人らと共に作ったフェイスブックが、世界人口の12分の1を、一つにつなげるインターネット組織へと成長した。国に比較すると、中国やインドに次ぐ3番目の大国に該当する。人類がフェイスブック時代に差し掛かっているといってもいいほど、フェイスブックは、電子メールや携帯電話を凌ぐコミュニケーション手段として定着しつつある。

フェイスブックは単に人脈をつなげるサイトを乗り越え、様々な事業化を試みる開放的インターネットスペースへと進化している。誰もが簡単な応用ソフトを開発できるため、フェイスブックで利用できる商業的アプリケーションが溢れている。情報技術(IT)分野では多くの雇用創出に貢献している。フェイスブックのような開放型インターネットサービスは、韓国の通信・インターネット事業者が想像すらできなかったビジネスモデルだった。従来の事業者は、加入者やコンテンツを、自社の垣根の中に閉じ込めなければならないという考えから抜け出せなかった。ザッカーバーグは、マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツやアップルの創業者、スティーブ・ジョブズと並ぶ創造的起業家精神を示す情報化時代の英雄だ。

1年前にアップルが開発したアイフォンが入ってきた時、国内IT業界は、アイフォンショックに陥った。情報技術(IT)大国という自慢に酔い、井の中に閉じこもっていたという反省の声が出た。我々の考えが閉じ込められていれば、アイフォンショックやフェイスブックショックのような衝撃に、相次いで襲われざるを得ない。

アイフォンやフェイスブックのようなものを、先に作り出すためには、何よりも挑戦かつ進取的な起業家精神が、社会や市場の中に溢れなければならない。創造的起業家精神を持っている起業家は、かつて見つけられなかった事業チャンスをつかみ、市場や富を創出する。起業家精神が衰退すれば、収益性のある事業を悲観的に評価し、事業機会を逃し、雇用創出のチャンスも失うことになる。韓国経済研究院は00年以降、韓国の起業家精神が、相対的に萎縮していると指摘している。ザッカーバーグを凌ぐ創造的起業が、この国でも相次いで現れることを待ち望んでいる。