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[社説]延坪島攻撃の兆候は見逃し、自走砲は田畑に撃ち込まれた

[社説]延坪島攻撃の兆候は見逃し、自走砲は田畑に撃ち込まれた

Posted December. 03, 2010 03:00,   

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元世勲(ウォン・セフン)国家情報院長は1日、国会情報委員会で、北朝鮮の延坪(ヨンピョン)島砲撃について、「北朝鮮側が、西海(ソヘ・黄海)5島に対する攻撃指示を下したという内容を、8月に通信傍受で把握し、李明博(イ・ミョンバク)大統領にも報告した」と明らかにした。さらに、「北朝鮮が、常時そのような言動をするため、西海上の北方限界線(NLL)の韓国側を攻撃する程度と判断した。民間人に対して砲撃するとは予想していなかった」と述べた。挑発の兆候を把握していたが、油断していたということだ。

合同参謀本部は、「韓国軍の砲射撃演習計画に対し、北朝鮮側が、海岸砲部隊に対応射撃の準備を指示した情報を入手した」と明らかにし、北朝鮮情報を深刻に認識していなかったことが明らかになった。軍は、挑発2日前に、北朝鮮軍4軍団が、122ミリ放射砲1個大隊を黄海道康翎郡(ファンヘド・カンリョングン)ケモ里の砲陣地に移動配備し、挑発当日にも北朝鮮が放射砲を移動していたにもかかわらず、状況を感知できなかった。軍と情報当局の判断能力と警戒意識がこのような水準なら、国民は誰を信じ、安心できるのだろうか。わずか8ヵ月前、天安(チョンアン)艦沈没の時も、軍は、魚雷攻撃15時間前に北朝鮮の潜水艇が消えたのを確認していたが、深刻に受け止めなかった。繰り返される情報のミス、警戒の緩みの経緯を徹底的に究明しなければならない。

1日、国家情報院が情報委員会に報告したところによると、延坪島で韓国軍が応射した80発のK−9砲のうち、着弾点が確認されたのは45発。5発は海に落ちたという意味だ。ハンナラ党の金武星(キム・ムソン)院内代表は、着弾点が確認された45発についても、「14発の写真を確認した結果、北朝鮮の砲に命中したのは一発もなく、14発すべて周辺の田や畑に落ちた」と伝えた。北朝鮮の1回目の砲撃の時、大砲兵レーダーが作動しなかったため、自走砲兵は、普段、座標を入力しておいたとおりに撃たざるをえず、差し迫った状況の中、正確にターゲットを捉えることができなかった。情報・警戒の失敗が、作戦失敗につながったわけだ。

東亜(トンア)日報が、コリア・リサーチセンターに依頼して実施した電話世論調査で、「強力な制裁圧力で、北朝鮮を変化させなければならない」という回答(57.0%)が、南北首脳会談や対北朝鮮特使を通じ、突破口を開かなければならない(38.7%)よりも多かった。北朝鮮の30、40倍に達する経済力を持っていても、北朝鮮の軍事攻撃に、慌てふためく侮辱から脱するには、大統領と軍の断固とした決然たる行動が必要だ。