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[オピニオン]広場で会った孫鶴圭

Posted November. 24, 2010 09:19,   

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昨日正午、ソウル光化門(クァンファムン)広場。民主党の孫鶴圭(ソン・ハッキュ)代表は大統領府に向け、トランペットを吹いた。李明博(イ・ミョンバク)大統領がその音を聞き、目覚めるべきだという意味で奏でた「起床ラッパ」だという。そして、「脱衣中」というパネルを残し、補修作業に入っている李舜臣(イ・スンシン)将軍の銅像にでも代わるかのように、彼は左手に、刀の代わりにピケを持った。「テポフォン(他人名義の携帯電話)政権の完全な交替」。市民は一瞥して通り過ぎたり、近づいて握手を求めたり、ときには携帯電話で写真を撮ったりした。「パフォーマンスじゃん?」という一人の女性の言葉に、友人が腕を引っ張りながら話した。「テポ政権であることは正しいじゃん!」。

◆孫代表は、民間人査察疑惑と関連し、国政調査を求め、党代表室で、「100時間の立てこもり」を行ったが、たいした反応はなかった。現職の国会議員でない孫代表の次の手順は、場外闘争しかないだろうと、党内外では以前から見込んでいた。民主党代表に復帰した後、目立ったリーダーシップを示せなかった氏に、「民主化闘争」は専攻同様のものだ。案の定、孫代表は一昨日から、ソウル広場で、1週間の徹夜の立てこもりを決めた。昨日、光化門広場でのデモは、ソウル広場をしばらく離れて行ったものだ。

◆ソウル広場の立てこもり会場に設けられた「国民の署名台」までわざわざ来て、署名する人は多くなかった。一部の国会議員の地域区から、バスを借りて訪れた女性らが、団体で署名を行い、その周辺には年寄りがうろついていた。孫代表は、果たして場外に出るしか選択肢がなかったのかという私の質問に、「国民はまだ問題の深刻性に気付いていない」と言い、「テポフォンを知らせるのがより重要だ」と答えた。孫代表は場外闘争や国会出席の決定を同時に下し、国政遂行と闘争を並行させる形を取った。

◆国民が、果たしてどこまで、孫代表の場外闘争を支持するかは分からないが、現場の空気は熱くなかった。孫代表が、徹夜での立てこもりをするよりは、雇用や経済、北朝鮮の核脅威に対し積極的に取り組むことが、「テポ政権の完全な交替」を達成することかも知れない。昨日、北朝鮮の延坪島(ヨンピョンド)挑発が起きると、午後4時ごろ、民主党の趙泳澤(チョ・ヨンテク)報道官は、「当面、北朝鮮挑発に対処することに集中し、他の懸案についてはひとまず、対応を見合わせる」と発表した。状況が芳しくないと判断したのか、孫代表も同日午後、テントを撤去し、立ち去った。

金順鄹(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com