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[オピニオン]コレイル、争議無しの交渉妥結

[オピニオン]コレイル、争議無しの交渉妥結

Posted November. 16, 2010 08:55,   

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韓国鉄道公社(コレイル)の許准榮(ホ・ジュンヨン)社長、金ギテ労組委員長が、昨年に続き、今年も、賃金を凍結し、労組の専従者数を64人から14人へ減らす内容の賃金協約書に昨日、署名した。05年公社発足以来、労組がストなしで、交渉を終えたのは今回が初めて。金労組委員長は、「政府の反労組雰囲気や現実の環境を考慮し、労組が課題を引き受けた」と話した。労組が強硬闘争を続けた場合、組合員はもとより、世論の支持すら得がたいと判断したためだと、会社内外ではみている。

◆今年初頭から今月15日までに行われたストは計74件と、昨年同期より33%減少した。ストによる労働損失日数は54万日あまりから、44万日あまりへと19%減少した。依然、主要先進国の平均値の5倍の水準だが、減少の勢いははっきりしている。今月に入ってからは、5年以上続いたキリュン電子の非正規職の解雇者の立てこもりや、トンヒオートの社内下請け会社の解雇者問題が一段落した。1987年の民主化以降、爆発した強硬労働運動が、合理的な方向に軟着陸する兆しを見せているような気がする。

◆最近、労組は、集団行動の代わりに、労働委員会への提訴を選んでいる。今年に入ってから9月までに、労働委に提起した不当労働行為を巡る救済申請は計1万499件と、昨年同期より12%が増加した。「闘争」の代わりに「共栄」を選ぶ労組も増えている。労使の和合宣言は、今年に入ってから今月初頭まで、計2804件と、昨年同期より29%も増加した。闘争志向的な民主労総傘下の事業所から出た共栄宣言は、同期間中19件から48件へと、2.5倍増加した。

◆労使紛争が減った現象について、李東應(イ・ドンウン)韓国経営者総協会専務は、「国民世論が、労組の不法的暴力闘争はもとより、強硬路線に対し、否定的なためだ」と分析した。氏はまた、「景気低迷後、労働者らが雇用を重視し、話し合いや妥協を強調した以前の政府とは異なり、現政府は法と原則を強調しており、労組は無理な闘争を控える傾向を見せている」と説明した。一言で言えば、労組は国民目線に合わせ、「周りを気にしながら戦う」という意味だ。民主労総傘下の金属労組が、主要20ヵ国・地域(G20)ソウル首脳会議の時、全面ストの計画を縮小し、発電労組がストを取り消したのも、このような空気の影響が大きい。

洪権熹(ホン・グォンヒ)論説委員 konihong@donga.com