Go to contents

[社説]韓米首脳、FTA妥結・発効まで指導力を発揮すべきだ

[社説]韓米首脳、FTA妥結・発効まで指導力を発揮すべきだ

Posted November. 12, 2010 07:51,   

한국어

韓米自由貿易協定(FTA)追加協議が、牛肉問題で合意に達せなかった。韓米両国は、11日の韓米首脳会談で、最終合意を公式に発表するという計画が実現しなかったことで、主要20ヵ国・地域(G20)ソウル首脳会議の後も、継続して協議することを決めた。オバマ米大統領は11日、李明博(イ・ミョンバク)大統領と首脳会談を行った後、「今後数日、数週間、休まずに妥結に向け努力するよう指示した」と明らかにした。両国首脳は、07年4月の妥結後、3年以上も漂流した韓米FTAが、年内に妥結し、早期に発効できるようリーダーシップを発揮しなければならない。

米国側は、交渉終盤に、米国産牛肉の輸入拡大を要求し、韓国側は、牛肉問題を議題とする場合、交渉にはこれ以上応じられないと強く反発したことで、交渉が決裂した。牛肉と自動車で、米国が韓国に譲歩だけを要求するのも、野党と国民の声を無視できない韓国としてはプレッシャーだ。韓米両国は、大きな経済利益をもたらすFTAの妥結に向け、「因小失大(意味、小さな利益にこだわり、かえって大きな損失を招くこと)」せず、牛肉問題に賢明に対処しなければならない。

韓国政府は2年前、牛肉を簡単に譲歩し、狂牛病(BSE=牛海綿状脳症)デモで混乱を招いた経験がある。狂牛病牛肉騒動は、根拠のない主張だったが、畜産農民には、依然として敏感な問題だ。米国政府も、政治的発言権が強い牧畜業者や、牧畜業が力を持つ地域の議員を配慮せざるを得ないだろう。しかし、月齢30ヵ月以上の牛肉に輸入を拡大しても、市場の需要が小さく実益は大きくない。両国政府が柔軟に歩み寄れば、牛肉問題も解決できない難題ではない。

両国首脳は、FTAの早期発効に向け、自国の議会を説得する努力が必要だ。自分たちが政権に就いていた時に妥結した、FTAを否定する民主党を説得することも、李大統領には易しい課題ではない。野党も、韓米FTAの発効が遅れる場合、ライバル国に機会を奪われ、経済的効果が半減する可能性があることを自覚しなければならない。04年に最大輸出国が、米国から中国に変わった韓国は、過度な中国依存度を減らすためにも、韓米FTAが必要だ。

労組が支持基盤の米民主党は、韓米FTAの批准に反対したが、中間選挙でFTAに賛成する共和党が勝利し、批准に有利な状況が生まれている。米国の有力日刊紙ニューヨーク・タイムズは、「韓国が出発点だ」というタイトルの、8日付の社説で、「世界経済には、自由貿易を擁護する強い闘士が必要だ」とし、韓米FTAを推進することをオバマ大統領に注文した。両国が、この好機を逃すことがあってはならない。