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[オピニオン]M・I・C・E産業

Posted November. 01, 2010 08:39,   

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都市国家に近いシンガポールは今年、2ヵ所に超大型複合リゾートをオープンした。マレーシア企業が投資したセントーサ島リゾートには、カジノや13のホテル、2つのゴルフ場が建設されている。米サンズグループが55億ドル(約6兆ウォン)を投資したマリーナベイ・サンズカジノも、似たような規模で、職員が7000人以上だ。二つのリゾートのオープン以来、国際会議の開催が増え、中国人観光客も殺到した。おかげで、製造業の景気まで活性化し、シンガポールの今年第2四半期の成長率は、35年ぶりの最も高い水準である19.3%を記録した。「国策リゾート」建設を推進した05年ごろ、低迷したシンガポール経済が蘇ったのだ。

◆シンガポールより先に投資を行ったマカオはすでに06年、米ラスベガスを抜いて世界最高のカジノ売上を記録した。マカオやシンガポールの成功をうらやましがっているほかのアジア諸国も、リゾートやカジノへの投資を積極的に誘致している。台湾は昨年、カジノを合法化し、フィリピンや日本、タイなども、チャンスを狙っている。

◆カジノリゾートにはギャンブラーだけが集まるのではない。ラスベガスで世界的な家電展示会が開かれるように、国際会議が開かれ、企業家らの足が後を絶たない。ゲーム施設だけでは限界がある。展示施設やゴルフ場、カジノのような休養レジャーエンターテインメント施設をあまねく備えているところが人気だ。会議(Meeting)や補償観光(Incentive travel)、コンベンション(Convention)、展示(Exhibition)をまとめたいわばM・I・C・E産業で勝負をかけるためには、複合リゾートが欠かせない。

◆10日後に迫っている金融サミット(G20)ソウル首脳会議の開催の経済的効果を巡り、貿易協会は31兆ウォン、三星(サムスン)経済研究所は21兆〜24兆ウォンと試算している。貿易協会はG20首脳会議の開催により、今後15年は国際会議の訪問客100万人に、国際会議関連の産業売上が600億ドル(約66兆ウォン)に達すると期待している。しかし依然、このばら色の展望は実感できないという国民が多いようだ。国際会議の収益性分析も冷静に行う必要がある。効果を誇張すれば、過剰重複投資を巡る懸念も増大する。世界で、エンターテインメント休養施設無しで、展示会議施設だけに投資し、赤字を出すところは1、2ヵ所ではない。これを機に、シンガーポルやマカオを凌ぐ国際会議産業の戦略を見直すのはどうだろうか。

朴永均(パク・ヨンギュン)論説委員 parkyk@donga.com