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韓国で差別感じる脱北者、半数が「貧乏生活」と回答 与党議員が実態調査

韓国で差別感じる脱北者、半数が「貧乏生活」と回答 与党議員が実態調査

Posted October. 01, 2010 07:03,   

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国内に定着した脱北者の過半数が月平均50万ウォン未満を稼ぎ、仕事を探す際、差別を感じていることが分かった。

ハンナラ党の金栄宇(キム・ヨンウ)議員(京畿道抱川・漣川)が、先月15日から30日まで、全国の脱北者222人を対象に実施したアンケート調査で分かった脱北者の平均的な生活ぶりだ。アンケート回答者の76%が女性であり、20〜40代だった。これは政府が推算した今年末までの入国予想者を含めた、全体脱北者2万余人の性別と年齢の比率とほぼ同じだ。

アンケート分析の結果によると、月平均個人所得が50万ウォン未満の場合が、回答者の211人のうち118人(56%)に達した。これは保健福祉部が算定した、1人基準月最低生計費(50万4344ウォン)にも及ばない金額だ。続いて△50万ウォン以上100万ウォン未満44人(21%)△100万ウォン以上150万ウォン未満34人(16%)△150万ウォン以上200万ウォン未満10人(5%)の順だった。

また、「職業や仕事を探す際、差別を受けると考えるか」という質問に対し、216人の回答者のうち、43%(93人)が「若干そうである」、20%(41人)が「非常にそうである」と答え、差別を感じる脱北者が60%を越えた。同じ仕事をしても、南韓の人より少ないお金をもらうと考える脱北者は、回答者213人のうち115人(54%)だった。北朝鮮出身であるため、職場で仲間はずれにされると考える脱北者は、回答者206人の27%にあたる58人と集計された。

今回の調査で、暮らしぶりについては、回答者219人のうち105人(48%)が「貧乏な方」、39人(18%)が「とても貧乏」とそれぞれ応えた。「普通」「豊かな方」「とても豊かだ」という回答は、それぞれ64人(29%)、5人(2%)、6人(3%)だった。

脱北者の国内滞留期間と暮らしぶりへの回答を交差分析した結果、滞留初期には最低生計費だけを支援されても満足する脱北者が多かったが、滞留期間が長くなるほど「貧乏だ」という回答が多かった。

金議員は、「脱北者らが韓国社会で適応する過程で『相対的貧困』による不満が高まっている」とし、「統一の架け橋の役割を担当する脱北者に対する政府の実効性ある支援策が求められる」と話した。

一方、今回のアンケート調査の過程で、ある40代女性の脱北者は、アンケート用紙に脱北者への南韓の人々の温かい配慮を訴えるメモを残した。

「私は5人家族です。夫は腰の手術を受けて寝たきりの状態です。身体の具合が悪くて仕事ができない人々は無視されるという冷たい現実がとても厳しいです。希望を持って頑張って生きていこうと努力しましたが、『力』のない私たちには、空しい夢であることに気付きました。皆様の温かい言葉の一言が骨まで染みます。私たちの苦境を少しでも分かっていただき、目を配っていただけたら、感謝の気持ちで前向きに生きていきます」



gun43@donga.com