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カリスマ性で似ている「リトル金正日」 大将称号のジョンウン氏

カリスマ性で似ている「リトル金正日」 大将称号のジョンウン氏

Posted September. 29, 2010 07:50,   

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27日、人民軍大将の称号を受け、北朝鮮の公式メディアに初めて登場した北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男・ジョンウン氏の後継者説は、昨年1月に初めて伝えられた。当時、金総書記は、ジョンウン氏の誕生日である1月8日に後継者に決定し、この決定を盛り込んだ教示を労働党組織指導部に命じたとされた。

昨年、ジョンウン氏が後継者に決定された後、当時、北朝鮮内部では、「セッピョル(新星)将軍」が後継者になったという噂が広まった。「セッピョル将軍」とは、元舞踊家で母親の高英姫(コ・ヨンヒ)氏が生きていた頃のジョンウン氏の別称だったという。後継者決定後、ジョンウン氏は「金大将」や「青年大将」と呼ばれた。

世宗(セジョン)研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)研究委員は、ジョンウン氏が後継者に内定されたのは、それ以前の06年だと推定した。北朝鮮軍が、昨年5、6月頃に配布したと推定される対外秘文書「尊敬する金ジョンウン大将同志の偉大性教養資料」に、「06年12月24日、金ジョンウン大将同志は、金日成(キム・イルソン)軍事総合大学の卒業証書を授与された席で、主体の先軍革命の偉業を輝かせることを望まれた」という言及があるという。ジョンウン氏は、スイス・ベルンでの留学を終え、01年に帰国し、06年12月まで金日成軍事総合大学で軍事学を学んだ。

これによると、ジョンウン氏が事実上、後継者に内定され、後継者としての授業を受け、08年に金総書記が健康悪化で倒れた後、短時間で後継者に決定されたという推定が可能だ。対北朝鮮情報誌である「開かれた北韓放送」のハ・テギョン代表は28日、北朝鮮内部の消息筋を引用し、「ジョンウン氏が、07年に総政治局で党委員会書記として仕事を始めた」と話した。

ジョンウン氏が、00年代初めまで後継者の可能性が高かった次男の金正哲(ジョンチョル)氏を抑えた理由について、専門家らは、ジョンウン氏のカリスマ性と優秀なリーダーシップのためだと見ている。金総書記の料理人を務めた日本人の藤本健二氏は、権力への欲とリーダーシップがあるジョンウン氏が、次期指導者になると断言していた。

ジョンウン氏は、96〜01年にスイス・ベルンに留学した。ハ・テギョン代表は、「北朝鮮は、ジョンウン氏が02年、金日成総合大学物理学部特設クラスに入学、07年に卒業し、04年から3年間、江原道平康郡(カンウォンド・ピョンガングン)の第5軍団傘下歩兵部隊で、軍服務をしたと伝えている。しかし、軍服務の経験は、後継継承のための宣伝にすぎず、事実ではない可能性が高い。

ジョンウン氏は、後継者に決定された後、金総書記のほぼ全ての公開活動に随行したという。北朝鮮は、住民労働力を動員した昨年の150日戦闘、4月15日の金日成主席の97回誕生日記念行事、5月1日のメーデーに開かれた祝砲夜会(花火)などをジョンウン氏の作品として、宣伝した。

ジョンウン氏を偶像化した歌謡「パルコルム(足どり)」も、北朝鮮全域に広まった。「将軍の恩恵、大将の恩恵を享受する我が民族の栄光、万景台(マンギョンデ)の血統、白頭(ペクトゥ)の血統を引き継ぐ青年大将、金ジョンウン同志」という文句やパルコルムの歌詞が書かれたポスターが、市内の道路に貼られたという。

ハ代表は、昨年9月から保衛部と人民保安省が、ジョンウン氏に直接報告し、今年の初めからは、全ての報告がジョンウン氏を通じ、金総書記に上がっていると主張した。李チェガン労働党組織指導部第1副部長が、6月に交通事故で死亡後、葬儀委員会が構成されなかったことから、李副部長がジョンウン氏の権力掌握の際、除去された可能性が高いと分析した。

北朝鮮は、ジョンウン氏の後継体制を強固なものとするために、金総書記の実妹・金慶喜(キム・ギョンヒ)労働党軽工業部長の夫・張成沢(チャン・ソンテク)労働党行政部長を6月に開かれた最高人民会議で、国防委員会副委員長に任命した。7月には、金総書記が74年に後継者として内定された時に使われた「党中央」という表現が、労働新聞など北朝鮮の報道機関に登場した。ジョンウン氏の代表的な政治功績とされるコンピュータ制御器術(CNC)のスローガンが、8月に開かれたマスゲーム「アリラン」公演に初めて登場した。

ジョンウン氏の権力掌握の状況については、現在、金総書記が、最高位級の人事権や秘密資金の管理、軍事指揮権以外の権力をジョンウン氏に委譲し、党代表者会を基点に、軍指揮権や核心人事権もジョンウン氏に委譲する可能性が高いという見方もある。

ジョンウン氏体制の将来については、外国に留学したジョンウン氏が、西欧に対し、文化的な理解があるため、政権の座に就けば、米国など西欧との関係を改善し、改革・開放に乗り出す可能性が高いという見方が出ている。一方、権力の不安定を挽回するために、南北間の緊張を高めるという意見もある。この過程で、粛清の風が起こり、高官級の脱北も増加する可能性がある。



zeitung@donga.com