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北朝鮮「対米交渉派」、姜錫柱—金桂寛—李容浩が昇進

北朝鮮「対米交渉派」、姜錫柱—金桂寛—李容浩が昇進

Posted September. 24, 2010 02:56,   

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北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が、姜錫柱(カン・ソクチュ)第1外務次官ら対米交渉ラインの3人を昇進させたことは、28日の労働党代表者会の開幕を控え、米国への対話意思の表れと分析される。党代表者会では、金総書記が側近エリートとの間にある様々な葛藤をどのように整理したのか、明らかになるものとみられる。

●対米交渉派の立場強化を示唆

副首相に昇進した姜錫柱氏は、47才だった86年、第1外務次官に任命され、24年間、同じ地位で、北朝鮮の対米外交の責任を負ってきた実力者だ。特に、90年代のソ連崩壊後、弱小国の北朝鮮が、大国である米国を相手に攻勢と対話を繰り広げた「瀬戸際外交」の実行者として、知られている。

姜錫柱氏は、93年の1回目の核危機後、米国との核交渉で北朝鮮側首席代表を務め、94年の米朝枠組み合意を導き出した。その後、実務交渉は、後輩の金桂寛(キム・ケグァン)外務次官が務め、姜氏は水面下で対米政策を企画・実行してきたという。

今回、第1外務次官に昇進した金桂寛氏も、94年の米朝枠組み合意の時、北朝鮮側次席代表として参加した。04年以降、6者協議の北朝鮮側首席代表として、05年の9・19共同声明や07年の2・13合意、10・3合意を取りまとめた。北朝鮮内の対米専門家とされる李容浩(イ・ヨンホ)新任外務次官は、次期6者協議首席代表席を務めるという観測が流れている。

北朝鮮大学院大学の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は23日、東亜(トンア)日報の電話取材に対し、「同日の人事は、北朝鮮指導部が核問題を核実験などの実力行使ではなく、米国との直接対話によって、解決する意志の表現かもしれない。姜錫柱氏は、対外担当副首相として外交政策を陣頭指揮することになるだろう」と見通した。

一部では、金総書記が三男・ジョンウン氏に権力を譲っても、対米政策に変化がないという点を示唆したという観測もある。これと関連し、北朝鮮が28日に開催を発表した党代表者会で、労働党の前向きな対米政策が言及されるかどうか注目される。

●北朝鮮、人事対立、どうまとめるのか

党代表者会で、ジョンウン氏が労働党常務委員や組織担当書記など、党内の最高位の要職に就いたと発表された場合、金正日総書記とジョンウン氏の親子間に流れた権力葛藤説は静まる代わりに、迅速な権力継承の方向に焦点が置かれるものとみられる。

しかし、今回の会議で、ジョンウン氏が現われず、金総書記の義理の弟の張成沢(チャン・ソンテク)労働党行政部長兼国防委副委員長が勢力を強めた場合、張成沢とジョンウン氏の間の対立構図の可視化が予想される。金総書記は、張部長を単なるジョンウン氏の後見人ではなく、自分の老後と死後の責任を負うべき過渡的な最高権力者とする可能性が高いためだ。

張成沢とジョンウン氏の対立は、金総書記の妹であり、張部長の夫人の金敬姫(キム・キョンヒ)党軽工業部長と金正日総書記の4人目の妻とされる金玉(キム・オク)氏のライバル構図を拡大させる可能性が高い。一部では、80年代初期、舞踊家から金正日書記室のタイピストとして登場した金玉氏が、ジョンウン氏の生母という観測も出ている。

このほかに、党と軍の出身エリート、中央党と地方党党員の間の対立構造が、どのように整理されるのかにも関心が集まる。



kyle@donga.com