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[社説]離散家族を常習的「物乞い」手段に使う北朝鮮

[社説]離散家族を常習的「物乞い」手段に使う北朝鮮

Posted September. 13, 2010 03:53,   

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北朝鮮の朝鮮赤十字会は10日、離散家族の秋夕(チュソク=中秋節、9月22日)再会を提案し、「南北間の人道主義協力事業が活性化することを望む」と明らかにした。秋夕の離散家族再会は、今から準備しては時間的に難しい。南北当局が、再会時期と再会者数を協議し、生死の確認を経て対象者を確定するのに少なくとも1ヵ月以上かかる。昨年は、8月28日に南北赤十字会談で合意し、1ヵ月後の9月26日〜10月1日に再会が実現した。北朝鮮側も、今年秋夕の再会は難しいということを承知している。離散家族の苦しみを少しでも察するなら、このように拙速に再会提案はしなかっただろう。

秋夕をわずか12日後に控えた時に離散家族の再会を提案した下心は明白だ。北朝鮮は4日、水害支援の物資にコメ、セメント、重装備を要請した。7日には、1ヵ月間抑留したデスン号の船員を解放した。北朝鮮が韓国への融和攻勢を取りながら言及した「人道主義協力事業」は、韓国の大規模支援を意味する。北朝鮮は、昨年秋夕の離散家族再会の時にもコメ支援を要請するなど、離散家族を「物乞い」用に利用してきた。

北朝鮮が人道主義を言うなら、同族を狙った武力挑発である天安(チョンアン)艦沈没から謝罪しなければならない。北朝鮮は昨年、「6者協議は死んだ」と言ったが、今年5月の国際合同調査団の天安艦沈没事件の調査発表後、再び6者協議のカードを取り出した。「挑発後、対話要求」という常套的な術策で、天安艦事件をやり過ごすことはできない。

離散家族の再会は、どんな形であれ実施しなければならない。しかし、毎年3000人以上、再会申請者が亡くなる現実を心から残念に思うなら、北朝鮮の必要に応じた小出しの小規模再会では、解決策になり得ない。88年以後、再会申請者約12万8千人のうち約4万4千人が死亡した。北朝鮮は昨年、100人だけ再開させたが、これでは毎年1000人ずつ再会させても80年以上かかる。

解決策は、離散家族の再会を定例化・常時化し、再会者を増やすことだ。政府は再会の定例化を貫徹しなければならない。たった1度の再会で苦しむ離散家族の再度の再会も実現させなければならない。国軍捕虜や北朝鮮拉致被害者は、再会ではなく送還を求めるべきだ。北朝鮮が少しだけ融和的に出て、受け取るべきものを受け取らず、首脳会談のようなイベントを開催しようとする思考から抜け出さなければならない。