Go to contents

僕?特許を受けたマッコリだぞ!

Posted August. 25, 2010 09:03,   

한국어

発酵タンクに入っているマッコリに、スピーカーで音楽を聞かせ、まろやかな味のマッコリを作る?想像の中のマッコリのことではない。「グリーン音楽による薬酒・濁り酒の製造方法」という名で特許を取ったマッコリの製造法だ。この特許を保有した人は、大邱(テグ)で20年近くマッコリ会社「セデグ酒造」を経営してきた朴ジュンチョルさん(63)。朴さんは、「音楽を聞かせて飼育した家畜や植物の味や成長がよいことに着目し、マッコリに音楽を聞かせることを思いついた」と話した。朴さんは資金を工面し、施設の充実化を図り次第、このマッコリを生産する計画だ。

●マッコリ関連特許出願が急増

マッコリへの関心が高まり、市場が膨らんでいることを受け、マッコリ関連の特許出願が、急増している。特許庁によると、05年はわずか12件だったマッコリ関連特許出願件数は06年に17件、08年に20件へと増加し、昨年は41件を記録した。昨年は前年比100%以上増加した。今年は上半期だけでも49件の特許が出願され、昨年の全出願件数をすでに上回っている。

この5年間(05〜09年)で出願されたマッコリ関連特許のうち、最も大きな割合(65%)を占めているのは、材料関連特許だ。ニンニクや茸のような野菜をはじめ、ブルーベリーのよう果物、カプサアオノリの緑のような海産物を入れたマッコリなど、従来は漢方薬剤が主流を成した材料が多様化する傾向を見せている。キトサンやセレニウムなどの健康機能性材料を添加したり、地域特産物を活用した特許も、数多く出願された。

マッコリに黄土を混ぜたり、野生の高麗人参の種を撒いて育てた小さな人参を添加したりしたマッコリ製造法の特許もあるほどだ。特に、各地方自治体が積極的な姿勢を見せており、07年=1件(慶尚北道聞慶市)、08年=1件(大邱市)、09年=2件(慶尙北道、全羅南道珍島郡)だった自治体の特許出願は今年上半期だけでも8件に上る。

最近は、製造工程や装置関連特許出願も増えている。生マッコリの消費が増え、特許出願も同様に殺菌マッコリから生マッコリへと移る傾向を見せている。発酵や殺菌工程を改善し、二日酔いや沈殿物を減らす一方、急速冷却などの保管技術の改善に焦点を合わせている。麴醇堂(ククスンダン)は08年、マッコリの発酵過程での炭酸ガスの生成をコントロールする技術特許を登録し、賞味期限を延ばしたマッコリを生産している。今年6月、鞖商冕酒家(ペサンミョンジュガ)は都心で小規模のマッコリを仕込む都心型簡易醸造システム関連特許を出願した。

●実用化の可能性を高めた特許は稀

産学研究も活発に行われている。チャムサリ濁り酒は、韓京(ハンギョン)大学産学協力団が開発した特許を活用し、昨年12月、韓国在来の蜂蜜を添加し、保存性を改善したマッコリ製品を発売した。慶熙(キョンヒ)大学や成均館(ソンギュングァン)大学研究チームとマッコリの中の乳酸菌の効能を巡る研究を行っている麴醇堂は、近いうちに特許出願に乗り出す計画だ。しかし、マッコリ関連特許は出願件数比登録率(審査通過)が平均20%台と大変低いのが問題と指摘されている。

出願特許の多くが、審査過程で登録が断られているという。ようやく登録を済ませても、製品の生産までこぎつけるケースは稀だ。5年以上マッコリ関連特許審査を担当した特許庁・食品生物資源審査課のチェ・ジュンヨン審査官は、「零細業者や個人出願者の割合が多く、深みのある研究が足りなかったり、出願明細書の作成技術が足りず、よいアイデアなのに審査過程で通らないケースが多い」と残念がった。



passion@donga.com