韓国が昨年末加入した経済協力開発機構(OECD)傘下の開発援助委員会(DAC)は、先進国クラブのOECD内でも海外援助を積極的に行う「真の先進国」の集まりだ。韓国は「受ける国」から「与える国」へ成長した唯一な国という自負心を持って値するが、恥ずかしくもDAC会員国の中では最下位だ。今年、韓国の公的開発援助(ODA)は国民総所得(GNI)対比0.11%で、DAC会員の24カ国の中で最も低い。昨年の会員国全体の平均値0.31%にもはるかに及ばない。
◆政府当局者は、「来年度のODA予算を今年より10%増やして策定する計画だ」とし、「追加的に増額する可能性もある」と話した。15年までにODAをGNIの0.25%に増やす目標を据えて、状況を見極めながらさらに増額するということだ。財政健全性の問題は他のところで解決し、国格に直接的に影響する対外援助はきちんと行う必要がある。他の国内事業費を減らしてでも韓国の経済水準と国際的な役割の期待に合わせてODAを大幅に拡大しなければならない。15年のODAがGNIの0.35%になってこそ、過去の先進国の援助比率と似たような比率になる。
◆ノルウェー、スウェーデン、デンマークなど、北欧州諸国は人道守備の原則にそって貧困国に莫大な援助を行う。米国、日本などは自国の利益を勘案した援助事業に取り組む。DAC会員国ではないが、中国は資源確保のため、アジアは言うまでもなくアフリカ、南米などに巨額を使っている。中国や日本と資源外交競争をしつつ、アフリカや南米当地で市場開拓も行うためには、少ないお金でも顔が立つように使わなければならない。
◆我々は1945年から1999年まで計128億ドル、今頃の価値では460億ドルの有償・無償の援助を受けた。人でも国でも厳しい時に助けを受けていたら、恩を返すのが道理だ。最貧国への人道的レベルの無償援助をさらに増やさなければならない。経済開発や輸出増大効果が簡単に得られる国と分野を掘り出した方が良い。お金ばかり援助せず、専門スタッフや海外奉仕団を共に派遣して人的ネットワークを築いておけば、国際社会で韓国のネットワークがその分強くなるはずだ。海外援助の当為性をわが国民が納得できるように説得する努力も肝心だ。
洪権熹(ホン・グォンヒ)論説委員 konihong@donga.com