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対北警告通信は砲射撃23分後にあった…韓国軍の対応に疑問強まる

対北警告通信は砲射撃23分後にあった…韓国軍の対応に疑問強まる

Posted August. 12, 2010 07:59,   

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北朝鮮が9日に発射した砲弾は、西海(ソヘ・黄海)上の北方限界線(NLL)を越えなかったと発表したが、翌日には発言を翻し、批判を受けた軍が、今回は「適切な対応」で議論を呼んだ。軍が適切な対応をした証拠として出した警告通信が、十分に「効果」を発揮できなかったことが明らかになったためだ。

軍当局は10日、北朝鮮の砲弾が白翎島(ペクリョンド)付近のNLLを1〜2キロメートルも越えたのにも関わらず、対応措置を取らなかったという批判が提起されたことを受け、「適切に対応した」とし、その証拠として警告通信を主張した。北朝鮮軍の砲弾射撃が始まると、交戦規則に則り、警告通信を3度行い、その結果、北朝鮮の白翎島方向への砲弾射撃が止まったという説明だった。

しかし、北朝鮮の砲弾射撃と警告通信を時間別に分析した結果、韓国軍の警告通信にも関わらず、北朝鮮の砲弾射撃が続いていたことが分かった。北朝鮮は9日、午後5時30分〜5時33分まで白翎島付近のNLL以南に10発余り発射し、午後5時52分からはターゲットを変え、延坪島(ヨンピョンド)近隣NLL北方に100発余り発射した。このうち1、2発がNLLを越えた。

一方、軍の1回目の警告通信は、北朝鮮の最初の砲弾射撃が始まってから23分後の午後5時53分に始まった。この時、すでに北朝鮮が延坪島に向け、2回目の射撃を始めた後だった。これと関連し、合同参謀本部は、「1回目の警告通信は、延坪島ではなく白翎島への砲弾射撃に対するもので、この警告通信後、白翎島への砲弾射撃はなかった」とし、警告通信が北朝鮮軍の射撃に抑止力を発揮したという趣旨で説明した。

しかし、軍内外では、このような説明に対し、「こじつけだ」という指摘が出ている。軍関係者は、「国際商船の無線通信網での警告通信は、特定地域の砲弾射撃を特定して行うのではなく、北朝鮮の砲弾射撃全体を包括する。1回目の警告通信で、白翎島付近の海上への砲弾射撃が止まったという軍当局の説明は、こじつけの面がある」と指摘した。同関係者は、「警告通信の効果があったなら、北朝鮮が延坪島付近への砲弾射撃をしなかったはずだ」と付け加えた。

9日午後6時4分に2回目の警告通信を出したが、北朝鮮は気にもとめず、一斉に100発余りの砲弾を集中射撃し、10分後の6時14分、最後の警告通信が出た頃、砲弾射撃を止めた。

このような点を総合すると、警告通信は役割を果たせず、砲弾がNLLを越えたことは休戦協定違反であるため、警告通信以外の追加対応を取るべきだったという指摘が説得力を持つ。

軍は、今年1月の北朝鮮の砲弾射撃直後、「今後、北朝鮮の射撃がNLL以南を越えれば、ただちに対応射撃をする」と明らかにしたが、9日、実際に状況が発生すると、そのような対応を取らなかった。

合同参謀関係者はこれに対し、「砲弾がNLL以南の海上に落ちる場合、地上に落ちる場合、船舶にあたって物理的な被害が出る場合などの状況に合わせ、交戦規則も少しずつ異なる。当時の対応は、交戦規則に則ったものだ」と説明したが、具体的な内容は明らかにすることは拒否した。



polaris@donga.com