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南北秘密接触、ここが甘かった 専門家が指摘する政府対応の問題

南北秘密接触、ここが甘かった 専門家が指摘する政府対応の問題

Posted August. 04, 2010 07:33,   

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政府は昨年8月から北朝鮮と首脳会談開催を話し合っていたが、南北関係は天安(チョンアン)艦沈没事件で象徴されるように最悪の局面を迎えた。現政権が首脳会談を扱う過程で問題は何だったのか。これに対する専門家の指摘は5つに要約される。

①戦略的マインドの不在

李明博(イ・ミョンバク)大統領は昨年11月、南北首脳会談を話し合う開城(ケソン)秘密会談に、北朝鮮との交渉を務めてきた任太熙(イム・テヒ)大統領室長(当時、労働部長官)ではなく玄仁澤(ヒョン・インテク)長官が率いる統一部関係者を立たせ、首脳会談開催の条件を大幅に引き上げた。突然条件を変えたことは、交渉の全過程を管理すべき最高指導者に一貫性がなかったことを意味する。

②アマチュアリズム

李大統領、任室長、玄長官は、いずれも対北朝鮮交渉の専門家ではない。一方、金正日(キム・ジョンイル)総書記、金養建(キム・ヤンゴン)統一戦線部長、元東淵(ウォン・ドンヨン)副部長は、数十年の間、韓国と交渉してきたベテランだ。ある専門家は、「北朝鮮との対話は危険だ。彼らの習性をよく知る専門家が主導しなければならない。そうしてこそ、交渉過程で生じる様々な混乱を避けることができる」と話した。

③過度な熱意

李明博政権の発足後も、政界の内外には、絡まった南北関係をとき解すには首脳会談が解決策だという首脳会談万能主義が広がっている。これをよく知る北朝鮮はこれまで、当局間対話がうまくいかなければ、政界の水面下のチャンネルを通じて大統領と直接取引しようとした。

④「北朝鮮崩壊」への期待心理

政府の一部には、いつかは北朝鮮が態度を変えるか、崩壊するだろうという期待がある。しかし、そうでない場合に備えて、北朝鮮との対話チャンネルを維持すべきだという指摘もある。朴正熙(パク・チョンヒ)大統領は72年、李厚洛(イ・フラク)中央情報部長を平壌(ピョンヤン)に送り、7・4南北共同声明を発表した際、「片手でも握っていてこそ、敵が攻撃してくるかどうかを知ることができる」と話した。

⑤対北朝鮮交渉の秘密主義

政府当局者にとって、昨年10月のシンガポール会談や11月の開城会談があったという事実自体が依然として「秘密」だ。そのため、確認されていないうわさが飛び交う。北朝鮮がこれを悪用する可能性も多分にある。北朝鮮との交渉、特に首脳会談の交渉は非常に敏感な事案なので、秘密があるのは当然だ。しかし、国民的合意を無視するほどの過度な秘密主義はあってはならない。



kyle@donga.com