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ピアノの名教授アリ・ヴァルディさん「内面の演奏ができれば、コンクールも征服できる」

ピアノの名教授アリ・ヴァルディさん「内面の演奏ができれば、コンクールも征服できる」

Posted July. 14, 2010 08:17,   

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「韓国の若手ピアニストたちの特徴ですか。早いことですね。上達も早いし、情報や技術の習得も早い」

韓国のイム・ドンヒョク、ソン・ヨルム、中国の李云迪、イスラエルのイェフィム・ブロンフマン…。このピアニストたちの共通点は何なのか。イスラエル出身の世界的なピアノの名教授、アリ・ヴァルディさん(71、写真=ドイツ・ハノーバー音楽大学)の弟子だということだ。

今月6日から12日まで、韓国ピアノ学会とソウル大ピアノ学科の主催でマスタークラスを開催したヴァルディさんを13日、ソウル中区義州路(チュング・ウィジュロ)の宿舎に訪ねた。

ヴァルディさんは、第1回東亜(トンア)国際音楽コンクールの優勝者であるアヴィラム・ライケルト(ソウル大ピアノ学科教授)をはじめ、国際音楽コンクール協会公認のコンクール優勝者だけで30人以上を育てた。ロシアのチャイコフスキー・コンクールなど、有名なコンクールの審査委員としても活躍している。

「コンクールの征服方法」について聞いたら、「コンクールのことを忘れることが秘訣です。日ごろの練習もコンクールに合わせず、美しい演奏を内面から引き出そうと努力すれば、いつの間にか目標に近づいている自分を発見することになるでしょう」と語った。

どんな教授方法が氏を名教授にしたのだろうか。教授は、「教授法の秘密などありません。良い学生を選り分けて受け入れることができる鑑識眼こそ、私の武器です」と話した。「指のテクニックは重要ではない。テーマを与え、その場でぶっつけ本番の演奏をさせたり、知らない楽譜を与えて初見演奏をさせれば、音楽的な耳を持っている学生なのかどうかがわかります」。

教授は、ブロンフマンを弟子として受け入れた瞬間を思い出した。「指の形や、座った姿勢など、何から何まで基本ができていませんでした。しかし、自分の演奏を精密に聞く耳を持っていたのです。結局はピアニストとして大きく成長しました」。

イム・ドンヒョクについては、「10代のときに会ったときから、『頭の上に後光』のようなカリスマがありました」と語った。ソン・ヨルムは、驚くほどきめ細かかく、繊細な演奏者である上、「韓国に関する本や映画、DVDを絶え間なく供給してくれる、私の韓国文化の恩師」と言って微笑んだ。

教授は、「日本でも、ロシアなどから教授を招聘し、一世代以上滞在させ、ピアニストを育成しました。この5、6年間、韓国のピアノ界が世界の舞台で成し遂げた成果は、韓国人教授らが成し遂げたものなので、さらに驚くべきものです」と評価した。

教授は13日、イスラエルに帰国したが、来年4月に東亜(トンア)日報とソウル市が主催する「LGとともに行うソウル国際音楽コンクール」の審査委員としてソウルを再び訪問する。



gustav@donga.com