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車で34時間の現地、廃虚そのもの

Posted April. 17, 2010 03:26,   

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現場の救助隊長は、現地を訪れた蘭州人民解放軍高級将校らに、「3階建が1階になり、生存空間がない確率が高い。昨日、初めて2体の遺体を発見したが、あと何人いるのか確認中だ」と報告した。住民らは、少なくとも数百人が埋まっていると話す。チベット族の偉吉さん(30・女)は、「私の甥がこの瓦礫の下にいる」と涙を流した。

崩れなかった建物は、数えられるほどだった。トイレに行きたくて、寺院の塀の後ろで用を足そうとすると、ある住民が慌てて飛んで来た。いつ余震が来るか分からないので、塀には近づくなというのだ。この日の朝にも、余震で塀の一部が崩れた。

●生存時間は72時間…焦る救助隊

地震が発生すれば、3日以内(72時間)に救助しなければ、生存の確率は急激に落ちる。17日午前には72時間になるため、この日1日、救助活動に総力が注がれた。

住民たちは、手で土を掘っていた。青海省、山東省、四川省などの各地から来た省の救助隊と広東省東莞市から来た専門救助隊が、生命探知機を使ったり、救助犬とともに活動した。

廃虚のあちこちで、「誰かいる」という声が上がった。住民や救助隊が、土や木を必至に掘っていた。この日1日、生存者を救助したという知らせがあちこちで聞こえた。四川省救助隊のある隊員は、「たった今、土砂から人を助け、死んでいると思ったが息をしていたので、病院に搬送した」と話した。現場では、人民解放軍や武装警察部隊、特別警察部隊、公安が総動員して、救助活動をしている。

負傷者は、現場で応急処置を受けた後、すぐに飛行機で西寧、成都などに搬送された。中国の温家宝首相は同日午前、現地を訪れ、救助隊を激励し、救助に総力を上げるよう命じた。

●奥地で発生…救援品の到着が遅れ、生活必需品が不足

看看卓瑪さん(38・女)の家族を含む4家族16人は、空地で生活していた。隣人同士の彼らは、家が崩壊したため、近くの空地に仮住まいをつくった。仮住まいと言っても、地面に布団を敷いただけだ。彼らは、一つの火鉢に木を燃やし、食事を作っていた。16人のうち8人は、6〜12才の子どもだ。

平均の標高が4000メートルを越える現地は、夜には気温が零下まで下がる。また、風が吹くため、体感温度は急激に下がる。布団の中から目だけを出した子どもたちは、みな鼻水をたらしていた。看看卓瑪さんは、「夜はとても寒く、テントが必要だ。子どもたちは風邪を引いている」と話した。

看看卓瑪さんのほかにも、テント不足を訴える住民が多かった。彼らは、テントが公平に配給されていないと不満をもらした。通信は15日午後には復旧したが、電気の復旧は遅れている。被災者テント村では、発電機1台に約40個の携帯電話が充電されていた。

ここでは、電気やテント不足への不平は贅沢だ。四川省からボランティアに来た医師の張小紅さんは、「飲み水と食べ物も非常に不足している」と訴えた。

ある救護関係者は、「今日午後から、救援物資を載せたトラックが、次々に到着している。これからは状況は良くなるだろう」と話した。しかし、別の救助隊の隊長は、「私たちもテントがなく、地面にマットを敷いて寝ている」と吐露した。

●死亡者が791人に増加

中国の玉樹地震救助指揮対策本部が、16日午前8時(現地時間)現在までに集計した死亡者は791人、行方不明者294人、負傷者1万1486人。負傷者のうち1176人は重傷者だ。中国当局は、死亡者1人当たり5000元、被災者には1日10元と500グラムの食糧を支援する計画だと新京報が報じた。

いっぽう、日本、台湾など国際社会が救助協力の意思を表明しているが、中国民政省災害救援局の鄒銘局長は、「自力で大丈夫だ」と婉曲的に断った。