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今年度成長率4.6%から5.2%に 韓国銀行が予測を上方修正

今年度成長率4.6%から5.2%に 韓国銀行が予測を上方修正

Posted April. 13, 2010 03:35,   

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「車の通行量は昨年に比べ大幅に増加し、燃料価格が値上がりしているなかでもガソリン代に使うお金はむしろ増えている。韓国道路公社社長が、『通行料の値上げに踏み切り、ガソリンの使用を抑制する必要がある』と主張するほどだ」

尹増鉉(ユン・ズンヒョン)企画財政部長官は先月12日に行われた東亜(トンア)日報とのインタビューで、3月の経済指標は、昨年とはっきりした違いをみせているとして、このように語った。

実際、最近発表された数々の経済指標は、高い成長率と低い物価上昇率、そして雇用の増加を示しており、経済が金融危機以前のレベルにまで回復しているのではないかという期待を持たせている。しかし、高止まりの経済指標とは異なり、庶民や中小企業が感じる景況感は依然冷え切っている。指標に現れている景気回復の兆しは、庶民や中小企業各社にはまだ広がりをみせていないためだ。

12日、韓国銀行(韓銀)によると、今年第1四半期(1〜3月)の経済成長率は、7.5%になる見通しだ。これは当初、政府予測の7.0%前後を一段と上回る数値で、四半期の伸び率では、クレジットカード破産事態が起きる前の02年第4四半期(8.1%)以来の最も高い水準だ。韓国経済が金融危機の衝撃から、徐々に脱却しつつあることを示すのには十分な数値だ。

第1四半期の伸び率が予想より大幅に高くなったのは、経済成長の2つの軸である輸出と内需が、同時にハイテンポで回復したためだ。商品の輸出は世界経済の回復を受け、昨年第4四半期は事実上のゼロ成長(0.3%)だったが、第1四半期は21.4%成長へと大幅に増加した。経済成長の原動力である設備投資の伸び率も、スマートフォンブームでIT景気が回復し、昨年第4四半期は2.3%に止まっていたが、今年第1四半期は28.0%へと大幅に上昇した。民間消費も、同様に09年同期より6.3%増となった。

これを受け、年間成長率の予測値も、同様に4年ぶりに最高水準に上方修正された。昨年12月、今年度成長率を4.6%と予測した韓銀は、4ヵ月ぶりに5.2%に予測を修正した。今年の世界経済展望値である3.5%より1.7%も高い。

李サンウ韓国銀行調査局長は、「成長率が予想より高くなった最大の理由は、世界景気の回復振りが予想より早いためだ」とし、「昨年12月と比べれば、世界経済の回復は一段とはっきりしており、先進諸国を中心に世界交易の伸び率も拡大する見通しだ」と語った。

しかし、庶民や中小企業の景況感は、その逆だ。韓銀が全国56の都市部で2159世帯を対象に調査し、先月25日に発表した3月の消費者心理指数(CSI)は110と、2ヵ月連続で下がった。金融危機だった昨年7月(109)以来最低値。それだけ、今後の景気が悪化すると感じる人が増えたことを意味する。大韓商工会議所が先月29日に発表した、「景気の流れを巡る企業認識」の調査結果では、512のメーカーのうち半数以上(52%)が、現在の景気回復水準は、金融危機前の水準の50%未満だと回答した。

経済指標と景況感とが一致しないのは、雇用不安が大きいという分析だ。実際、韓銀は同日、今年の経済指標の好調を受け、就職市場が回復しても、金融危機前のレベルにまで回復するのは難しいだろうと予測した。韓銀は今年の就職者数を24万増と見込んだが、これは07年の就職者数である28万2000人には及ばない数値だ。

結局、景気指標の好調が景況感に繋がるためには、着実な成長を通し、民間の自生力を回復させるべきだという分析だ。

現代(ヒョンデ)経済研究院の兪炳圭(ユ・ビョンギュ)経済研究本部長は、「景気の二極化を解決するためには、中長期的に雇用創出できる産業を育成し、求人と求職の不一致を解消できる案を探さなければならない」と話した。



weappon@donga.com legman@donga.com