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[社説]核安保を巡る首脳会議、実質的な進展を期待する

[社説]核安保を巡る首脳会議、実質的な進展を期待する

Posted April. 12, 2010 03:01,   

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米国、ロシア、英国、フランス、中国の5大核保有国を含め、47ヵ国の首脳らが参加する第1次核安保首脳会議が、今日から2つ日間、米ワシントンで開催される。首脳らは、同時多発テロ後、現実的な脅威となっている核テロの予防に向けた対策を集中的に議論する予定だ。核兵器や核物質がテロ集団の手に渡るのを食い止める「核安保」が重点的な議論の対象となっている。

参加国首脳らは、核物質の安全に向けた各国別行動計画や国際協力強化対策をまとめる計画だ。米国は4年以内に各国の保有核物質を安全に統制する体制作りを目指している。核保有国が先導に立ち、潜在的な核保有国が参加すれば、核物質の安全な管理は可能でなる。チリは首脳会議の直前に、核兵器の原料である高濃縮ウラン(HEU)18キロを米国に引渡し、世界を巡る核不安を減らすよい先例を作った。

今回の首脳会議は、核安保に焦点を合わせるものではあるが、核拡散の可能性のある危険国家を巡る議論も欠かせないだろう。世界平和を脅かす勢力による核保有を食い止めるためには、犯罪集団に核を提供する可能性のある危険国家を徹底に封鎖しなければならない。米国は首脳会議に、核拡散の可能性の高い北朝鮮やイラン、シリアを招かなかった。米国は、「核兵器や核技術の安全を強化しようとする国際社会に協力する容易のある国だけを招いた」と説明した。これらの国々を放置していては、地球村の核安全の確保は難しい。

北朝鮮は9日、「核兵器を必要なだけ増やし、現代化を行う」と、わざと反対行動をとっている。北朝鮮やイランを核攻撃の対象から外していない米国の核体制検討報告書への反発であり、核安保首脳会議への挑戦である。ヒラリー・クリントン米国務長官は同日、「北朝鮮は1〜6個の核兵器を保有していると思う」と発言した。米国は公式的には北朝鮮を核保有国と認めていない。にもかかわらず、国務長官が核兵器の保有数に触れたのは、北朝鮮への警告の意味が大きい。

核安保首脳会議に出席する李明博(イ・ミョンバク)大統領は、北朝鮮問題の解決や、これに向けた国際的努力の重要性をアピールし、理解を深めなければならない。我々には北朝鮮により核開発の食い止めが、最大の急務となっている。核安保首脳会議は、テロ集団への核物質の移転遮断対策と共に、北朝鮮のような核脅威国を狙い、実質的な対策を出さなければならない。