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韓銀−財政部の新経済コンビに為替市場が緊張、景気刺激・輸出増大に拍車か

韓銀−財政部の新経済コンビに為替市場が緊張、景気刺激・輸出増大に拍車か

Posted April. 01, 2010 02:58,   

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金融市場では崔重卿(チェ・ジュンギョン)大統領経済首席の就任をきっかけに、政府による為替市場への介入回数が増え、その度合いも強まるだろうという見方が出ている。また、金仲秀(キム・ジュンス)韓国銀行新総裁は、物価よりは成長に重みをおく通貨政策を進めると見られ、出口戦略はさらに遅れる可能性が高まっている。

大統領府は08年7月、ウォン安ドル高政策による物価高騰の責任を問うて、当時の財政部の崔次官を電撃的に更迭した。しかし、1年8ヵ月後に氏を再び任命したのは、大統領職引継ぎ委員会時代から現政権の経済哲学を共有し、省庁での要職をあまねく経験している上、推進力も優れており、成長中心政策ラインの調整者の役割を任せるのに適しているという判断によるものだ。

政権発足から3年目を迎える李明博(イ・ミョンバク)政府は、グローバル経済危機からある程度脱しており、これからは潜在成長率を回復しながら成長の足がかりを作らなければならないという切迫さが働いたものと見られる。それに向け、「姜委員長—崔経済首席」と繋がる政権寄り体制を構築する必要性が増したことも、抜擢の主な背景と見られる。

経済専門家らは、崔首席が公式に就任すれば、金利を引き上げる方式の出口戦略の実施時期や為替政策の全面的な見直し作業が行われるだろうと見ている。最近、輸出減速の兆しが現れており、今後の景気を予告する景気先行指数が2ヵ月連続して下落する中、出口戦略を早めに推進するのが適切なのかどうかについて議論する一方、最近の為替動向を点検し、為替市場への介入時期や度合いを調整するものと見られる。

経済政策を巡る基調変化に関連し、財政部は極度に言葉を慎重に選んでいる。崔首席の登場により、市場が乱高下しかねないことを懸念しているためだ。財政部の関係者は、「為替や金融市場に影響を与える変数は、数十種類に上る上、財政部・次官と大統領府の経済首席の役割が異なるだけに、崔首席の登場は為替にはたいした影響は及ぼさないだろう」と語った。

しかし、ソウル外国為替市場では早くから緊張感が漂っている。なにしろ「崔重卿」という名前が、為替市場に与える象徴性が大きいためだ。

今年、1ドル=1161ウォンから始まったウォン相場は、年明けから急激にウォン高ドル安が進み、1月11日は1ドル=1119.80ウォンまで上昇した。その後、上昇の下落に転じ、2月8日には1ドル=1171.90ウォンまでウォン安ドル高が進んだ後、3月に入り、1130〜1140ウォン台で推移している。

外国為替市場では政府寄りイメージの強い韓国銀行の新総裁が任命されたのに続き、経済首席もいわば、「ウォン安ドル高支持者」が配置され、当局による介入が強まるだろうという懸念が増大している。

崔首席は、「一国の為替を、為替投機者らの遊び場として放置してはならない」という信念を持っており、為替市場への強力な介入を行った有名な「為替主権論者」でもある。

03年4月から2年間、財政経済部・国際金融局長を務め、為替の急落を食い止めようと、大規模な介入物量を市場に供給した。当時、為替ディーラーの間では、「崔重卿には立ち向かうな」という言葉が流行し、軍事作戦のような爆撃式の介入を行う彼には「崔トラー(崔重卿+ヒトラー)」という異名が付いたこともある。崔首席が当時、為替防御ラインとして主に使った1ドル=1140ウォンは今も、「崔重卿ライン」と呼ばれている。あいにくも現時点での為替相場も、崔重卿ラインの周辺で推移している。

李ジンウNH先物リサーチセンター長は、「金仲秀韓銀総裁に次ぐ崔首席の内定は、現政権の第1期経済チームの復帰を意味する」とし、「これまで、微細調整(スムージング・オペレーション)中心の市場介入を行ってきた為替当局が、必要に応じ、強い口出しに転じる可能性が高まっている」と話した。



legman@donga.com jaeyuna@donga.com