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心臓マヒ患者100人に2人が生存、地域別の偏差も大きい

心臓マヒ患者100人に2人が生存、地域別の偏差も大きい

Posted March. 10, 2010 04:43,   

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心臓マヒで救急室に運ばれてくる患者100人のうち、2人だけが生き残ることが分かった。

ソウル大学応急医学科のシン・サンド教授チームが、06〜07年、全国病院の救急室の救急日誌を全数調査した結果、心臓マヒで救急室へ運ばれてきた患者3万4408人のうち、2.4%の841人だけが生存したことが分かった。これは米国など先進国の生存率15〜20%よりはるかに低い数値である。

地域別の生存率の偏差も大きかった。ソウルの場合、心臓マヒの患者が5337人発生し、このうち244人が退院し、生存率が4.6%と最も高かった。反面、慶尚南道(キョンサンナムド、慶南)地域の場合、2584人の患者のうち、8人(0.3%)だけが生存し、ソウルと15倍も偏差があった。

慶南の次に生存率が低い地域は、慶尚北道(キョンサンブクド)・忠清南道(チュンチョンナムド、0.6%)、全羅南道(チョルラナムド、1.1%)、釜山(プサン、1.4%)で、大田(テジョン、4.3%)、仁川(インチョン、4.3%)、京畿(キョンギ、3.3%)など、首都圏の生存率が高かった。

今回の調査は、国内初の全数調査であり、地域別の退院生存率を調べたのは、今回が初めて。

シン教授は、「ほとんどの心臓マヒが、発生した家庭で応急手当が行われていない場合が多かった。実際、人が倒れた時、心肺蘇生術を行う場合は、1.5%に過ぎないことが分かった」と話した。

また、生存率が高かった大都市も、20階以上のマンションや高層ビルで、発生した心臓マヒの患者の生存者が、1人もいなかった。これはエレベーターで移動する時間がさらにかかる上、救急寝台の大きさがエレベーターの入り口より大きく、患者を乗せられないことが多いためと分析された。外国の場合、「折りたたみ式寝台」と「自動胸部圧迫機」を使い、高層で心臓マヒを起こした患者を救助する。

今回の調査では、救急車が現場に遅れ、到着する問題点も浮き彫りになった。先進国の場合、救急車の90%以上が4分以内に現場に到着する反面、我が国はソウルでは平均7分、全国的には8分がかかっていることが分かった。

シン教授は、「心臓マヒの患者は倒れてから8分以内に病院で、専門的な治療を受けなければならない。しかし、国内では病院到着まで平均20分がかかるため、ほとんどの患者の命を救うのが難しい」と話した。

専門家らは、心肺蘇生術など応急手当の教育や心臓マヒ患者のための機器の準備、システムの構築が必要だと指摘した。

シン教授は、「保健福祉家族部の応急医療基金を活用し、△応急患者が多い地域に20万台の心臓電気衝撃機(PAD)の配置、△救急車内のサービス適正スタッフの確保(2人以上搭乗)と自動機械式の胸部圧迫機の設置、△心停止センターの指定運営や標準診療指針の開発などを導入しなければならない」と話した。

仁川ギル病院のイ・グン応急医学科教授(応急医療指導医者協会会長)は、「小学校の教育課程に心肺蘇生術の内容を入れ、基本的な応急措置の教育を行わなければならない」とし、「外国では、一般人を対象に心肺蘇生術の教育を行う場合が珍しくない」と話した。



likeday@donga.com