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「氷上の父親のように…」オーサー氏も金メダル

「氷上の父親のように…」オーサー氏も金メダル

Posted February. 27, 2010 09:32,   

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金姸兒(キム・ヨンア)にとって、ブライアン・オーサー・コーチ(49=カナダ)は、「氷上の父親」だ。試合前、金姸兒の緊張を解してあげるのも、演技を終えて戻ってきた弟子を温かく迎えて抱きしめてあげるのも、全て彼の役目だ。金姸兒のジャンプ一つに対し、一緒に飛びながら喜ぶ姿は、娘の成功を祈る両親と変わりない。

24日、ショートプログラムを控えている金姸兒を眺めるオーサー・コーチの慈愛に満ちた微笑は、ネットユーザーの間で、「父親の笑み」と呼ばれながら、話題を呼んだ。オーサー・コーチは選手時代、カナダの花形スターだった。カナダ選手権を8度も制覇し、1987年には世界選手権のトップにつけられた。最高の人気や富を享受したものの、唯一つ叶わなかった夢はオリンピックの金メダルだった。彼は1984年のサラエボと1988年のカルガリー五輪大会男子シングルで、連続して銀メダルを獲得した。「ミスタートリップルアクセル」と呼ばれるほどの最高の技術を誇った彼だったが、金メダルは高い壁だった。

26日、バンクーバーパシフィックコロシアムに集まったカナダの観客は、金姸兒に熱い拍手を送った。女王の幻想的な演技に対する賛辞であり、自国出身のスターが育成した弟子が、師匠の夢をかなえてくれたことへの感謝の印だった。

金姸兒とオーサー・コーチが初めて会ったのは06年5月、カナダでだった。当時、オーサー・コーチは、金姸兒の母親、朴ミヒさんから担当コーチの提案を受け、ためらいを見せたものの、結局、初の弟子として受け入れた。そして、弟子に対し、自分の特技だったトリップルアクセルだけを除き、「全てのものが完璧な」女王に育て上げた。世界は金姸兒とオーサーとの運命的な出会いが成し遂げた氷上の革命に賛辞を送っている。

一方、「フィギュア業界のゴッドマーざー」と呼ばれ、浅田真央(日本)に対し指導を行ってきたタチアナ・タラソワ(63=ロシア)は、その名にひびが入った。彼女は06年、女子シングル優勝者である荒川静香(日本)など、五輪で9人の金メダルリストを排出したものの、今回は失敗に終わった。



hanwshin@donga.com