Go to contents

敏感な事件次々、裁判所と検察の軋轢は今後もしばらく

敏感な事件次々、裁判所と検察の軋轢は今後もしばらく

Posted January. 22, 2010 08:17,   

한국어

MBCの報道番組「PD手帳」が米国産牛肉の危険性を歪曲して報道した事件について裁判所が無罪判決を言い渡したことで、最高潮に達していた裁判所と検察間の軋轢が、21日に開かれた全国検察官テレビ会議を機に沈静化する様相を見せている。しかし、今後も相当な爆発力を持つ敏感な事件の判決が次々と予定されており、双方の軋轢はしばらく余震を残しそうだ。

まず来月9日には、肉類輸入業者のエイミートが「放送報道によって深刻な経済的被害を受けた」としてPD手帳の制作関係者らを相手取って起こした損害賠償訴訟の1審の判決が予定されている。また、農林水産食品部がMBCを相手取って起こしている訂正報道請求事件も、最高裁の最終判断を控えている。これらの裁判でPD手帳の主要放送内容を「偽りの報道」と判断する場合、先に「放送内容を偽りの報道とは見かねる」として無罪を言い渡した1審判決は、再び議論を呼ぶ可能性が高い。

今回の騒ぎのきっかけとなったソウル龍山(ヨンサン)惨事の未公開捜査記録の閲覧や複写を容認した問題も、検察・警察が提起した即時抗告事件と、裁判部の忌避申請に対する最高裁とソウル高裁の判断が近日中に示される予定だ。どのような結果が出ても、新たな議論の火種になる可能性が高い。

しかも、この事件は、被告側が憲法裁判所に出した憲法訴願審判請求の件も残っている。記録はすでに公開された状態だが、憲法裁はいまだ事件を却下しておらず、前例を残すという意味でいずれかの方向で結論を下す可能性がある。憲法裁が記録公開の違憲の有無について判断を示す場合、裁判所か検察のどちらかは傷つくことになる。

政府の国政運営に反対する政治声明に参加した全国公務員労組と全国教職員労働組合(全教組)の関係者約100人に対する1審判決も、全国の裁判所で行われている。検察は、全州(チョンジュ)地裁が19日、全教組の全羅北道(チョルラブクド)支部の幹部4人に無罪を言い渡したことに大きく反発している。この事件もまた、夜間屋外集会禁止違反事件と同様に裁判所や裁判部別に食い違った判決が出る可能性が高いと、法曹界は見ている。

憲法裁が昨年、憲法不合致決定をした集会とデモに関する法律の夜間屋外集会禁止条項違反事件も、検察が引き続き不満を呈している部分だ。憲法裁は、今年6月末を時限に、法が改正されるまでは当該条項を引き続き適用するようにしたが、裁判所は判事次第で、「事実上、違憲の決定が出た法律で裁判を進めることはできない」とし、裁判を中断したり無罪を言い渡す場合も出ている。

この他、刑事事件ではないが、金相坤(キム・サンゴン)京畿道教育監が教育科学技術部の全教組所属教師への懲戒命令に不服だとして最高裁に出した職務履行命令取り消し訴訟も議論を呼びかねない敏感な事件だ。



dawn@donga.com baltika7@donga.com