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建設途中の人工島には建設資材だけ転がっている 崩壊したドバイ神話

建設途中の人工島には建設資材だけ転がっている 崩壊したドバイ神話

Posted November. 30, 2009 09:02,   

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28日午前11時。湾岸を埋め立てて作った人工島、パームジェメイラの外郭の浜辺には、ナヒール社がホテルとして開発しようとしていた敷地が、荒涼たる姿を呈したまま、放置されていた。中には砂の丘と共に、建設資材がいたるところに転がっていた。「いつ、工事が再開されるのか」と尋ねると、空き地の警備を担当していた同社の職員は、「私も分からない」と頭を振った。

隣で建設中の「シバの王国」リゾートも、当初は今年にオープンする予定だったが、まだ外観すら整っていない。「建築史上8番目の不可思議」と呼ばれ、世界から注目を集めていた世界最大の人工島、パームジェメイラ(面積=560万平方メートル)。当初、30余りのホテルを建設する計画だったが、現在運営されているホテルは、アトランティスホテルひつとだけだ。

それさえ、最も規模の小さいパームジェメイラは完成されており、状況は増しなほうである。ほかの人工島、パームジュベルアリ (1200万平方メートル)は埋め立ての状態で工事代金をきちんと支払わなかったため、インフラ工事が中止となっており、最も規模の大きいパームデイラ(4635万平方メートル)は、いまだに埋め立てすらしていない。

人工島のプロジェクトを推進していたナヒールは、ドバイ最大国営企業「ドバイワールド」の子会社。ナヒールは来月14日が満期の35億ドルの債権返済が不可能となると、ドバイ財務省は先週、債権団に対して6ヶ月間の債務返済猶予を申請した。

「砂漠の奇跡」と呼ばれ、世界を驚かせたドバイの神話が、根こそぎ揺らいでいることを、記者は現地のいたるところで目にすることができた。

「ドバイショック」に敏感な反応を示した国際金融市場は、徐々に落ち着きを取り戻しているが、その余震は相当期間続くだろうというのが一般的な見方だ。

地元の専門家らは、原油の生産量が微々たる水準のドバイはこれまで、「世界最高」というタイトルに拘り、過度に不動産産業を拡大してきたため、今回の事態を招いたと口をそろえている。

その代表例が、ドバイ最大の港湾「ジュベルアリ」を巡る大型プロジェクト。ドバイワールドの子会社であるナヒールは、ドバイ南西部のジェベルアリ港の周辺に、人工島「パームジェベルアリ」と水辺スペース(ウォーターフロント)を建設し、20年までに現在のドバイ人口よりも多い170万人が居住させるという野心的な計画を発表した。

誰が見ても容易な計画ではなかったが、当時、「ドバイ効果」に目がくらんだ世界の人々は賛辞を送り、ナヒールは実際、埋め立てを進めた。ドバイワールドのもう一つの子会社「リミットレス」は、「ダウンタウンのジェベルアリ」プロジェクトを通し、300余りのビルを建設するという計画も明らかにした。