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[社説]「観光韓国」の恥ずかしい室内射撃場の惨事

[社説]「観光韓国」の恥ずかしい室内射撃場の惨事

Posted November. 16, 2009 08:32,   

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釜山(プサン)の室内射撃練習場の火災により、日本人観光客8人を含め10人が死亡し、6人が重傷を負った事故が、わが社会における安全不感症を再び確認させている。特に、外国人観光客らが集団で惨事に巻き込まれており、「観光韓国」を口にすることすら恥ずかしくなった。韓国観光に来たがために、惨事に遭われた日本人犠牲者らの冥福を祈り、死亡者の遺族や負傷者らに対してもお詫びを申し上げる。

今回の惨事を受け、韓国を訪れる外国人観光客が減少するのではないか、気になる。政府は今月11日、来年から12年にかけて、「韓国訪問の年」と宣言し、年間1000万人の観光客誘致を目標に、キャンペーンを行っている。どれだけ韓流のような見物や食べ物が豊富でも、治安や安全が確保されていない国を訪れたがる観光客は多くない。

日本のマスコミは今回の惨事を大々的に報道し、射撃場のずさんな防災施設に対して大きな関心を示している。日本では実弾射撃のできる営利射撃場は法律によって禁じられており、日本人男性の海外への観光客らの間で、室内射撃場の人気が高い。日本の鳩山由紀夫首相もAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議で、李明博(イ・ミョンバク)大統領に対して、「日本人観光客の安全確保に向け、協力してほしい」と要請した。政府は日本人の犠牲者の身元確認や補償をはじめ、事故への対応や遺族への支援に万全を期すべきだ。

今回の惨事の原因はまだはっきり分かっていないが、窓もない射撃場で起きた火災による有毒ガスにより、多くの人々が窒息したのが、主な原因と見られる。実弾を使う室内射撃演習場の場合、構造設備の基準は、実弾が跳ね返って起きかねない安全事故の予防や騒音防止に重点がおかれている。ところが、実弾射撃の際、スパークによる火災発生の可能性もある。設備基準に不燃性素材の使用の義務付けや非常口及び避難路の確保規定もおらず、取締りがずさんだったなら、今回のような大型事故を予備したことに他ならない。

さらに、警察や消防、電気安全公社は惨事が起きた射撃場への合同安全点検を、今月6日に実施したにもかかわらず、たいした問題はないと判断した。いったい何を点検したのか、徹底的に究明すべきである。全国には外国人観光客らを相手に営業を行う射撃場が8ヵ所もある。これを期に、室内射撃場の設備基準を巡る防火対策を補完する必要がある。政府は、今回の惨事の原因を徹底的に究明し、同様の事故が起きないよう、徹底した対策作りに取り組むべきだ。