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[社説]丁世均代表の脱理念勝負論と憲法裁決定への不服

[社説]丁世均代表の脱理念勝負論と憲法裁決定への不服

Posted November. 02, 2009 08:45,   

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民主党の丁世均(チョン・セギュン)代表は、昨日、記者懇談会で「民主政府の10年間、様々な政策が施行されてきたが、前の政府のアイデンティティばかりにこだわらない」とし、「省察と反省を通じて、果敢な変化を模索する」と話した。丁代表は、「進歩、保守、中途の理念論争の輪を越えて、国民に実質的なメリットが届くような政策であれば、果敢に推進する」とも言った。丁代表が地方選挙で善戦した自信をベースに昨日約束した民主党の変化が実行につながることを期待する。

丁代表が、「来年の地方選挙までの6ヵ月間、ハンナラ党、李明博(イ・ミョンバク)政権と真剣勝負に取り組む」と述べたことから分かるように、「脱理念・実用路線」の打ち出しは、来年の地方選挙でより多くの票を得るためでも必要な戦術的な選択であるかも知れない。特定政党の選挙戦略的な考慮だと言っても、結果的に国利民福に役立つことなら歓迎すべきことだ。

丁代表は、今春にも理念にこだわらない実用中心の「ニュー民主党プラン」を進めようとしたものの、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領と金大中(キム・デジュン)元大統領の相次ぐ死去の後、党内386出身と一部の親盧武鉉勢力に背を押され、強硬闘争の路線に戻ったことがある。専門経営人出身の丁世均代表と戦略通の李康来(イ・ガンレ)院内代表が強硬場外闘争に走る内部の守旧的「タレバン勢力」を取り除けず、党内での地位確保にだけ気を使うならば、民主党は支持基盤の拡大に成功し難いだろう。

民主党の変化は憲法裁判所が「有効」と決定したメディア関係法の受け入れから始まらなければならない。金炯オ(キム・ヒョンオ)国会議長への辞退要求といった常套的な対応は変化とは程遠い。金議長は、民主党が国会の票決を半年近く暴力的に阻止したため、憲法上の多数決の原則と国会法に従って職権上程の手続きを踏んだ。

憲法裁が言及した法案の審議・票決権の侵害も元を正せば、民主党の議事進行妨害が先行原因だった。メディア法の立法手続きに部分的な問題があったとして、法の全体が無効と主張するのは、一杯のビールを飲んだだけで飲酒運転と主張するのと変わらない。しかも、無理やりお酒を飲ませたようにした人々がそのような主張をするのは説得力に欠ける。民主党がメディア法の国会票決に対し、憲法裁に権限争議審判を請求しておいて、いざその結果に不服するのは、「甘ければ飲み込み、苦ければ吐き出す」自己中心的な振る舞いだ。丁代表が新しい変化の姿を見せるためには、メディア法の処理に反発し、千正培(チョン・ジョンベ)、崔文洵(チェ・ムンスン)議員と一緒に金議長に提出した議員職の辞退届から取り戻さなければならない。辞退届が受理されないことを確信して突っ張るのは偽善である。

メディア産業を育成して若者に仕事を提供し、未来世代のための「食べ物」を育てることが「国民に実質的なメリットをもたらす」実用政治である。