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[社説]北朝鮮のボートピープル、3人に1人が飢えた住民

[社説]北朝鮮のボートピープル、3人に1人が飢えた住民

Posted October. 05, 2009 08:20,   

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中国の温家宝首相が4日、3日間の訪朝を開始した。両国の国交60周年を迎え18年ぶりに実現した中国首相の訪朝という意味があるが、韓国の関心は、北朝鮮の核問題に及ぼす影響に集まっている。北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が、国際社会の6者協議復帰の要求に対してどのような返事をするのかにより、核問題の行方は明らかに変わる。温首相の訪朝に続き、10日には北京で韓中日首脳会議が行なわれる。北朝鮮が変われば、3国の首脳の対北朝鮮戦略も変わることになる。北朝鮮が挑発を放棄し、対話に乗り出す意思があるなら、逃してはならない機会が来たとも言える。

金総書記は4日、平壌(ピョンヤン)空港に出向いて温首相を迎えた。北朝鮮中央放送は、温首相が「飛行場と平壌市内の数十里の沿道で各階層の群衆の熱烈な歓迎を受けた」と報じた。金総書記が温首相に対して異例の歓待したのを見ると、中国の威信を考慮して、核問題に対して進展した発言をする可能性がある。温首相は、到着の声明で、「中国は、韓半島の平和と安定のために重大な貢献をする」と明らかにした。金総書記は、中国が一貫して韓半島の非核化を支持してきたという点を特に留意しなければならない。中国は、数十万人の住民が動員された大々的な首相訪問歓迎よりも、北朝鮮の6者協議の復帰宣言を聞きたいだろう。

北朝鮮は今、余裕のある状況でない。北朝鮮住民11人が1日、小さな釣り船に乗って韓国に亡命した。韓国の同胞が家族とともに故郷へ向かう時、北朝鮮住民は死の危険を押し切って荒波を渡った。潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は同日、「2400万の北朝鮮人口の3分の1以上が食糧難で飢えの苦しみを受けている」という報告書を国連総会に提出した。これに先立ち、国連世界食糧計画(WFP)と国連食糧農業機関(FAO)も共同報告書で今年、北朝鮮住民900万人が飢謹に苦しんでいると警告している。朝鮮赤十字会の張在彦(チャン・ジェオン)会長も26日、金剛山(クムガンサン)離散家族再会場で、「韓国でも相応の好意を表わしてはどうか」と述べ、暗に食糧支援を要請したほどだ。

北朝鮮は核実験までしたが、得たのは悪化した食糧難だけだ。韓国で左派政権が10年間政権を握っている間はコメと肥料の支援で持ち堪えたが、もはや限界に達している。北朝鮮が核を放棄しなければ、脱北と飢えは解決できない。いつまで「(住民たちが)将軍様の安寧を願う心で、秋夕(チュソク)の月見をした」という宣伝攻勢で住民をだますのか。韓国政府も、船舶などを利用した北朝鮮住民の大量の脱北事態に備えた精巧な総合対策づくりを至急行なわなければならない。