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[社説]建国60年、世界を動かす中国

Posted September. 29, 2009 08:27,   

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1949年10月1日、中国北京の天安門広場。国民党の内戦で勝利した毛沢東が天安門の城樓に上がり、中華人民共和国の建国を宣布し、「中国人民が立ち上がった(中国人民站起来了)」と叫んだ。広場を埋め尽くした30万の中国人は、抱き合い歓呼した。

13億の中国人が2日後、建国60周年を迎える。建国当時、中国は国土面積と人口だけの大国だった。以後、紆余曲折を経て、年平均8%台の超高速成長率を持続し、世界3位の経済大国に浮上したのだから、彼らの感激を十分察することができる。

中国の膨張は、今に止まらないだろう。中国を米国と共に世界秩序を主導するG2と見る見方が固まっている中、30年ごろになると、米国を凌駕する強国になるという予測も出ている。今年7月28日、ワシントンで開かれた第1回米中戦略および経済対話は、米国と中国が支配する「チャイメリカ(チャイナ+アメリカ)時代」の到来を告げる象徴的な行事だった。中国建国60周年を眺める世界の視線には、また別の大国が持つ力に対する懸念が含まれている。

中国は建国後、30年間、暗いトンネルの中に閉じ込められていた。大躍進運動と文化大革命の期間は、配給経済の下、数千万人が飢え死にする悲劇を経験した。中国は韓国戦争の時、軍隊を送り、北朝鮮を支援することで、わが民族に分断の持続という重荷を残した。

中国は1978年、改革解放政策の採択を機に、成功神話の道へ突入した。頳小平は、「黒猫であれ、白猫であれ、ネズミを捕るのが良い猫である」という「黒猫白猫論」を主張し、中国に改革解放経済を取り入れた。社会主義体制と資本主義経済が共存する中国流の成功を見せ付ける経済指標は、きりがないほどだ。国内総生産世界3位、交易額世界3位、外貨保有額世界1位の経済大国が中国だ。今年は日本を抜き、世界2位になると見込まれる。

国際社会は、中国は周辺国とどのような関係を結び、世界の中でどのような役割を追求するかを注視している。中国が世界へ向け、国力にふさわしい貢献をする「責任ある国」になることを期待しているが、懸念もぬぐえない。中国の成長を外部の世界が、威嚇として受け止めるしかない口実を中国みずからが、提供したのが事実だ。中国はチベット、新疆ウイグルなど強制的に中国に編入された異民族の歴史を自国の歴史に化かす歴史歪曲を継続している。韓民族の歴史を中国歴史にしようとする東北工程は最近、万里の長城の東側の基点を鴨緑江(アプロッガン)辺へ広げる段階に拡大した。中国がこのような問題を解決しないまま、膨張を持続すれば、国際社会の視線は冷たくなる。

中国がG2の地位を享受するには、先に世界秩序の肯定的な変化に向けた努力を決心しなければならない。東北アジアの地域問題であり、世界平和を害する懸案である北朝鮮の核問題の解決に向け、主導的な役割をすることが必要だ。北朝鮮を同盟国と捉える狭い見方は経済大国に似合わない。

世界各国との交流を通じ、成長した中国には、それに相応する貢献を果たす責任がある。中国が変わらなければ、いつか覇権を追い求めるのではないか、という国際社会の疑問を解消することができない。

中国の4世代指導者は、12年になると、5世代に国家経営責任を譲る。それなりに体制の安定と効率を図る権力承継の枠組みを構築したが、国民選挙による民主的な権力交替とは程遠い。人権保護や宗教的な自由といった側面から見ると、中国は相変わらずグローバルスタンダードにはるかに及ばない国だ。経済成長の裏には、数々の内部葛藤が潜んでいる。50人以上が参加したデモと暴動が昨年、12万件以上発生した。広がるばかりの貧富の格差、環境汚染、劣悪な保健環境も中国が解決しなければならない課題だ。

我々は、隣国の中国の成功と挫折から教訓を学び、刺激を受けなければならない。中国の地位の変化に合わせた外交戦略も練り直すべきだ。バラク・オバマ米大統領が「米中関係は、世界で最も重要な関係だ」と述べたが、米国と中国と両強国の関係に浮き沈みが発生する可能性はいくらでもある。米国との同盟関係とは別に、中国との両者関係を持続的に発展させていくのが、我々の国益追求のためには欠かせない。定例化した韓日中首脳会議を足がかりに、3国の共存共栄を目指す枠組みを確立するのも、未来志向的な備えになるだろう。