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[社説] 「中道実利」の現代労組、労使相生の新たな道を切り開け

[社説] 「中道実利」の現代労組、労使相生の新たな道を切り開け

Posted September. 26, 2009 07:51,   

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現代(ヒョンデ)自動車労組は決選投票で、2248票の差で、「中道実利の改革」路線を主張した李ギョンフン候補を、金属労組・現代車支部長(労組委員長)に選出した。強硬路線の候補が敗北を喫したのは、既存の労組による常習的なストや上級団体である金属労組や民主労総の政治闘争に組合員らが嫌気をさしたためである。現代車労組は、せっかく労使相生の新たな労働運動を展開できるチャンスをつかんだ。

李院長は、「組合員らは闘争よりは安定を選んだ」と語った。「闘争」の代わりに「安定」を公約に掲げた中道路線候補が選ばれたのは、1994年以来15年ぶりのことだ。新労組び執行部は、慢性的なスト病から先に正すべきだ。現代車労組は1987年の設立初年度に20日間あまりのストを行った後、22年間、1994年だけ除き、毎年ストを行ってきた。1991年末は35日間ストを行い、休業措置が下された。1993年は賃金団体協約の問題をめぐり、35日間のストを行った後、政府によって緊急調整権が発動された。労組設立後、ストにより、110万9281台の自動車生産の損失が発生し、損失額は11兆4654億ウォンに上る。世界に類のない深刻なスト病をそのまま放置する限り、現代車が世界的な会社へと躍り出ることは難しいだろう。

未曾有のグローバル金融危機の中、労組の欲が深すぎる自動車メーカーは衰退の道を歩み始めた。構造調整を拒み、退職者やその家族らの医療費までこだわった末破産した米GMが、代表的な事例だ。現代車労組は一時、GM労組より強硬だ言われたこともある。一方、無紛争労組を誇る日本のトヨタ自動車は、世界トップの自動車会社へと跳躍した後も、非正規職を解雇し、コスト削減を行う構造調整に踏み切った。

グローバル経済危機や激しい競争の中、現代車が善戦したことは拍手を受けるに値する。しかし、ウォン高や、米ビック3をはじめとする一部の大型メーカーの低迷による反射的利益に負うところが大きい。いずれにせよ、現代車が確固たる競争優位を築いたとは言えない。

現代車労組は、時代錯誤的な闘争を強要する上級団体である金属労組や民主労総との関係を断ち切る必要がある。李委員長は、「現場を無視する間違った金属労組をがらりと変わらせ、自ら雇用を守り、われわれの体にぴったりの韓国的な金属産別労組への生まれ変わるべきだ、と要求した」と語った。

政治過剰や彼らだけのための強行闘争の虜になり、国民から背けられ、社会的に孤立を招く民主労総の古い呪縛を脱ぎ捨てることこそ、真なる改革だ。合理的な路線の新執行部が、労働運動の新たな道を切り開くことを願う。