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意識変化…効率アップも事業再生には課題山積 操業再開の双竜車

意識変化…効率アップも事業再生には課題山積 操業再開の双竜車

Posted September. 15, 2009 07:57,   

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「作業量が増えて大変ではあるけど、双龍(サンヨン)自動車を再生させるという一心で、毎日、最善を尽くしています」。11日、京畿道平澤市(キョンギド・ピョンテクシ)の双龍車・組立第3工場で会った李ヨンホ組立第3チーム次長は、ストが終わり、生産現場に復帰してから、仕事ができる有難みを新たに感じることができ、幸せだと語った。自力での再生が難しい双龍車にとっては、15日に提出した再生計画案が受け入れられるかどうかが、今後の生き残りを左右するカギとみられる。

77日間、長期ストを経験した現場従業員らの顔にも、生産性を早急に回復し、新車を開発してこそ生き残れるという切羽詰った気持ちが、至るところに表れている。会社再生に全力を尽くしている双龍車の生産工場や研究所、協力会社を訪ねた。

●勤務態度に変化、生産効率30%増加

最近、双龍車は仕事効率向上に向け、生産ラインの従業員による作業動線や品質、安全点検項目などを定めた「標準作業表」を新たにまとめ、来月から実施する予定だ。標準作業表は、以前からあったものだが、煩わしいという理由で従業員らから嫌われ、形式だけが残った。韓国内では、GM大宇(テウ)だけが実施しているが、日本ではほとんどの自動車メーカーが標準作業表を徹底的に守っている。

最近、民主労総(全国民主労働組合総連盟)から脱退したのは、このような様変わりした労使関係を克明に示す事例である。激しい闘争に徹した労組のイメージを捨ててこそ、会社を再生することができるという従業員らの認識が、現実に反映された。双龍車の関係者は、「長期ストを行った一部の組合員が1年後、無給休職を終えて復帰したとき、様変わりした会社の雰囲気に順応するのは、容易なことではないだろう」と語った。

生産性向上に向け、会社総出で全力を尽くしていることを受け、効率性も大幅に改善された。双龍車によると、1時間当たりの生産台数(JPH)は、スト前に17台だったのが現在は22台へと29.4%(5台)も増加した。組立第3チームの金チュンシク次長は、「スト終了後、仕事に臨む従業員らの目つきが変わっている。勤務時間に合わせて出勤していた従業員らが、今は午前7時40分頃に出勤して自分の生産ラインをチェックしている」と伝えた。

●新車開発に欠かせない資金支援

技術研究所は、双龍車が再生の決め手として進めているC200の開発に、すべての研究力を集中させている。自動車研究所の心臓部のエンジン試験室(第2試験棟)は、計19のセル(試験場)のうち10のセルが、C200の開発業務のみに使われている。試験棟にいた20人余りの研究員は、エンジンの燃料消費効率(燃費)をはじめ、性能テストやチューニング作業などを行っている。

金ジョンヒョク首席研究員は、「ストの期間中、試験設備を使用できず、ネットカフェや協力会社で研究開発した時には、ため息ばかりついた。今は、週末も研究室に出るなど、やりたい時に仕事をしている」と話した。

しかし、いまだ解決されずにいる新車開発の資金問題は、C200の販売に影を落としている。主債権銀行である韓国産業銀行(産銀)が、最近、1300億ウォンの構造調整支援金を除く新車開発費は支援できないとの方針を示しているからだ。現在、産銀は、双龍車に対して計3680億ウォンの債権がある。

李スウォン技術研究所長(常務)は、「現在、C200は、スペインや豪州、中国で、試作品のテストを行っている段階にある。今月中に約1000億ウォンの開発資金が注入されなければ、販売時期はさらに数ヵ月先送りするしかない」と話した。たとえば、資金不足で、スウェーデンや中国のハルビン地域で来年1月に予定しているC200の「酷寒時期のテスト」ができなくなれば、さらに6ヵ月待たなければならないという。

C200以後の次世代新車モデルの開発も、双龍車の長期的な生き残りのためには、必ず解決しなければならない課題だ。これを受け、双龍車・技術研究所は、X−100など3つの後続新車モデルについては、数十億ウォン程度で推進できる前段階にすでに入った。しかし、本格的な開発段階へと進めるためには、2000億〜3000億ウォンの追加資金が必要となる。

双龍車と運命を共にする協力会社も、気をもんでいるのは同様だ。14日、双龍車協同会債権団は、今月の販売台数のうち、4000台までは代金を受け取り、残りは双龍車がある程度正常化されてから受け取ることを決めた。

共同会債権団のチェ・ビョンフン事務総長は、「双龍車の再生に向け、債権の返済率を引き下げる案に同意する意思があるほど、協力会社各社は犠牲を払う用意ができている。政府も、新車開発などの様々な資金支援に積極的に乗り出してほしい」と訴えた。



sukim@donga.com