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[社説] 9・3内閣改造、政府も国民も心機一転を

[社説] 9・3内閣改造、政府も国民も心機一転を

Posted September. 04, 2009 08:42,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領は3日、大統領府の改編に続き、首相を含む内閣改造を断行した。任期が1年6ヵ月経過し、類例のない世界的な金融危機が世界を襲って1年になる時点で、「国政推進体」を再構築したと言うことができる。

これまで現政府は、政権交代に承服しない勢力の執拗な揺さぶりに苦しみ、国益と直結する韓米同盟の強化に大きな進展を果たしたにもかかわらず、米国産牛肉輸入に反対するろうそくデモで、政府全体が動揺した。今年に入ってからも、4・29補欠選挙の惨敗や慮武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の自殺の衝撃で苦戦した。そのような中でも、韓国は、経済協力開発機構(OECD)加盟国30ヵ国の中で、最も成功的に金融危機を克服した国として評価されている。現政府は今年6月、「中道実用」の旗を掲げて国民の信頼回復に乗り出し、ある程度の成果を収めている。

しかし、鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相候補が3日午後、所感文で明らかにしたように、国内外の状況は平穏ではない。不安なマクロ経済や苦しい庶民生活、莫大な教育費の支出、雇用創出、社会的葛藤や地域対立、南北問題など、韓国が直面している懸案の中のどれ一つたやすいものはない。そのような点で、大統領府および各省庁が、今回の人的改編を心機一転の契機と見なし、国政課題の解決に総力を結集しなければならない。現政府「第2の発足」の覚悟が必要であり、行動としての献身が結集されなければならない。

鄭氏は、忠清(チュンチョン)圏出身で、ソウル大学の直接選挙総長として、所信をもって大学改革を推進するなど、能力は検証済みだ。そのうえ、経済専門家でもあり、現政権が求める様々な条件に符号する人物だ。部分的に、現政府の経済政策に批判的な姿勢を示しているが、韓国経済全般を眺める認識や、企業に好意的であり親庶民的でもある点など、李大統領と似た面も多い。国政運営で雑音が出ないよう李大統領と首相候補が調和を成すことに格別の留意が必要だろう。

鄭氏の起用をめぐり、与党の次期大統領構図と結びつけて考えるなど、過度に政治的に解釈をすることは正しくない。現時点で、生産的で親国民的な国政遂行に適任者かどうかに評価の焦点を合わせなければならない。鄭氏本人の態度が特に重要だ。李大統領が任命した首相としての役割にすべてをかけなければならない。政治的野望を見せたり、未来を念頭に置いて「自分色を出す」ことに執着するなら、国政の失敗を招く恐れもある。

韓国経済は、投資と消費が依然として回復せず、決して安心できない状況だ。国民統合と国民生活の安定の側面で、目前の困難を克服するための政策的配慮も重要だが、これを超えて、未来の成長エンジンを見いだし、育てなければならない課題に取り組む時だ。新内閣に与えられた重大な課題である。

今や、政界と国民も、時代的使命であり国政目標である国家先進化を成し遂げることに、心を一つにしなければならない。大韓民国のアイデンティティを修復し、法治を立て直し、国民の暮らしの質を一段階高める名実ともに先進化の条件を整えるには、政府が先頭に立って、大きな絵を土台に精巧なアクションプランを作成し、実践しなければならない。野党の生産的な批判と牽制で、国民のための政治をしなければならない。企業と国民も、すべてを政府に依存するよりも、自助、自救、自立の姿勢を見せることを望む。