Go to contents

[社説]南北交流協力、内容に劣らず形式も重要だ

[社説]南北交流協力、内容に劣らず形式も重要だ

Posted August. 18, 2009 06:31,   

한국어

現代(ヒョンデ)グループの玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長が17日、北朝鮮のアジア太平洋平和委員会と合意した「共同報道文」を手に、平壌(ピョンヤン)から戻ってきた。共同報道文は、金剛山(クムガンサン)と開城(ケソン)観光の再開、今年の秋夕(チュソク、旧盆)の離散家族の金剛山での再会など、5項目の合意を盛り込んでいる。一企業の代表が、政府の対北朝鮮国家事業を北朝鮮側と論議し、約束をする「非常識なこと」が起った。統一部は、「民間レベルの合意」とし、「合意が実現するには、南北当局間の対話による具体的な合意が必要だ」と説明したが、釈然としない。金剛山観光の再開を待ち望んでいる現代グループにこのような重大事を任せたなら、政府の責任は大きい。

金剛山および開城観光と離散家族の再会が中断したのは、すべて北朝鮮に理由がある。北朝鮮軍が昨年7月11日、金剛山観光客を射殺した後、韓国政府は国民の生命を保護するため、金剛山観光を中止した。離散家族の再会も、北朝鮮が06年7月に一方的に中止した。金剛山観光と離散家族の再会が再開するには、南北当局間の合意が必須だ。民間人の射殺についての真相究明と再発防止、観光客の身の安全を保障なしに金剛山観光の再開はありえない。にもかかわらず、玄会長が政府特使でもあるかのように北朝鮮側と合意したことで、政府と事前調整をしたのではないか、という疑惑を抱かざるを得ない。

南北交流協力は、内容に劣らず形式が重要だ。企業家が北朝鮮と取り交わした約束を政府に渡す形式は問題がある。今回の合意については、北朝鮮が数千万ドルの観光代金を含む経済的利益を得ようという意図があると分析されている。北朝鮮が、政府の対話提案を拒否しながら、民間と接触する「通民封官」戦術を動員したと考える専門家もいる。北朝鮮の心の中も分からないまま、南北関係を適当に縫合すれば、必ず後遺症をもたらすことになる。核実験と長距離ロケットの発射で、南北関係を冷却させた北朝鮮の対南挑発戦略に何の変化もない。

金総書記は、玄会長を訪朝7日後、それも妙香山(ミョヒャンサン)まで呼び出し、会った。自分が世襲統治している北朝鮮住民を扱うように、玄会長に接した。いくら肯定的に見ようとしても、金総書記の振る舞いは、客に対する礼儀ではない。にもかかわらず、北朝鮮朝鮮中央通信は、「金総書記が、玄会長のすべての請願を受け入れた。金総書記の特別措置によって、すべての便宜と安全が保障されるだろう」と宣伝攻勢をしている。外部世界に映る金総書記は、外交と交渉の基本も知らない時代遅れの独裁者にすぎない。

政府は、対北朝鮮接触において国の体裁を守らなければならない。金剛山観光は、北朝鮮が当局間対話で具体的な合意後に、再開しても遅くない。