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インドネシアのチアチア族、ハングルを表記文字として導入

インドネシアのチアチア族、ハングルを表記文字として導入

Posted August. 12, 2009 08:38,   

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11日、インドネシアのスラウェシ州ブトゥン島バウバウ市にあるカルヤバル小学校。教室の壁は青い島の海に似て青緑色だった。教室では「チアチア語」の勉強が真最中だった。ところで、教室の黒板にはハングルがぎっしり書かれていた。「カアナ(家)」「シゴラ(学校)」「ボク(本)」。

社団法人訓民正音学会とバウバウ市が昨年7月、ハングル普及に関する了解覚書(MOU)を締結し、この地域の少数民族であるチアチア族の言葉を表記する公式の文字としてハングルを導入することにしたことを受け、固有の言語はあったものの、文字がなかったチアチア族は先月からハングルを使用している。

東亜(トンア)日報は、韓国マスコミとしては初めてチアチア族がハングルを学んでいるブトゥン島のバウバウ市を訪れた。

カルヤバル小学校でブトゥン島のただ一人のハングル教師のアビディン氏(33)が、「読んでみる人?」と言ったら、あちらこちらで手が上がった。「カ、ア、ナ」一文字ずつしっかりと読み上げる声は不自然ではなかった。小学校ではハングルになっている「バハサチアチア(チアチアの言語という意味)」の教科書でチアチア語を学ぶ。授業は一週間に一度だけだが、2回の授業だけで子どもたちはハングルの子音と母音を全て覚えた。

「メジャ(机)」と読むと、書き取る子もいた。アビディン氏は、「子どもたちがハングルを気に入っていて、一度授業した後、子音と母音を全部覚えてくるようにと言ったら、一週間ですべて覚えてきた」と誇らしげに語った。「韓国の子どもたちもハングルを身に付けるのが大変だと聞きました。ここの子どもたちはハングルが好きで、やらせなくても自ら熱心に勉強してきます」。

この島では高校にも韓国語の授業ができた。これまで高校ではインドネシア語と英語の他に、アラブ語を教えてきたが、アラブ語の代わりに韓国語を教えることにした。この島に住む住民はみんなムスリムであるため、これまでコーランを読むためにアラブ語を習った。

カルヤバル小学校に通うスリスちゃん(9)は、「学校で学ぶ科目の中でハングルで学ぶチアチア語と数学が一番おもしろい」と話した。記者が「スリス」という彼女の名前をハングルで書いてあげると、おてんばの彼女も黙々と書き写していた。

サムマちゃん(10)もハングルの勉強に励んでいる。大きい目をさらに大きくしてハングルで書かれている言葉を大きな声で読み上げた。記者が「サランハムニダ(愛しています)」とノートに書くと、意味はわからないまま、正確に「サランハムニダ」と読み上げた。逆に、ハングルで書かれたチアチア語の単語を記者が声を出して読んだら、子どもたちは拍手しながら大きく笑った。子どもたちはぎこちない発音だが、初めて見た韓国人がチアチア語を話すのが不思議でたまらない様子だった。



minki@donga.com