Go to contents

[オピニオン]羅老号

Posted August. 06, 2009 08:24,   

한국어

1957年、旧ソ連が初の人工衛星スプートニク号を発射すると、米国は焦った。米国は2ヵ月後、バンガードロケットを発射したが、発射2秒後に1段目のロケットが発射台で爆発した。翌年になって、米国は、エクスプローラ号の発射に成功した。日本は、66年から衛星発射を試みたが、いつも失敗し、70年の5度目の試みで成功した。宇宙開発の歴史は、このように失敗に彩られている。

◆韓国が、羅老(ナロ)号(KSLV-1)を成功させれば、世界で10番目にスペースクラブに加わることになる。すなわち、自国の人工衛星を自国のロケットで自国の基地で発射し、成功した国になるのだ。北朝鮮は、事実上、ミサイルであるロケットを発射したが、軌道進入には失敗したため、10番目に名前を載せることはできなかった。韓国より先に宇宙開発に熱意を見せていたブラジルは、97年と99年に宇宙発射体を発射したが失敗し、03年には、発射予定の3日前に、宇宙センターで液体燃料タンクが爆発した。韓国で、羅老号発射が延期されている間に、イランが今年2月に発射に成功し、世界9番目のスペースクラブ加入国家になった。

◆11日に予定されている羅老号の発射が、またも不透明になるという憂慮の声が高まっている。これまでの発射成功率は27%にすぎず、発射そのものよりも成功するかどうかが重要であるため、発射が延期されること自体は問題ではない。問題は、発射延期が毎回技術協力国家であるロシアの突発変数のために起きているという点だ。韓国が独自開発した2段目(上端部)のロケットは準備が完了したが、ロシアが担う1段目(下端部)のロケットで、技術的な問題が発見されるという理由と考えられている。

◆韓国が技術パートナーにロシアを選択したことは、妥当な決定だった。米国は技術移転を拒否し、フランスは途方もない金額を要求した。米国と大陸間弾道ミサイル(ICBM)や巡航ミサイルの開発競争をしたロシアは、宇宙開発宗主国であることを自負している。1段目のロケットをつくるフルニチェフ社の作業場も、過去ICBMを製造した軍需工場だった。韓国の技術水準で1段目のロケットを購入することは避けられなかったが、明確な発射日程を約束しないのは残念だ。大金を払って、ロシアに振り回されていては困る。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com