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[社説]世界に躍進する企業の登場を願う

[社説]世界に躍進する企業の登場を願う

Posted August. 05, 2009 07:33,   

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韓国の複数企業が、電気自動車の電池分野で輝かしい成果をあげた。ドイツのBMWは来年から20年にかけ、電気自動車用リチウムイオン電池の単独供給元として三星(サムスン)SDIとドイツのボッシュとの合弁会社を選定した。今年1月には、LG化学が来年から6年間、米GMの電気自動車用リチウムイオン電池を毎年1兆ウォンを供給することが決まった。日本や中国が国家技術プロジェクトとして集中的に育成している車両用電池分野で、韓国勢が善戦している。

半導体やLCD、携帯電話、自動車や造船などでも、今年は韓国企業の躍進が目立つ。半導体分野の世界市場でのシェアは、三星電子が37.2%、ハイニックスが23.8%と計60%を上回っている。また、LCDでも、シェアが50%を突破した。携帯電話も世界一を狙うほど、シェアを伸ばしている。現代起亜(ヒョンデ・ギア)自動車は、今年1月から7月にかけ、米市場での販売台数で、日本の日産自動車を抜き、初めて世界業界6位に躍り出た。三星重工業は、ロイヤル・ダッチ・シェルに対し向こう15年間、500億ドル台(60兆ウォン前後)の設備を供給するといった独占契約を交わした。韓国企業が金融危機の中でも、競争力を強化し、グローバル市場で強者として浮上している。

国土や人口の面では中小の分断国家で、天然資源は乏しい。また、政治でも後進国レベルの混乱を清算できずにいる国だ。だが、このような国で、企業が世界に羽ばたいているのだから、すばらしいという一言に尽きる。米国のプライドといわれてきたGMが崩壊し、史上最悪の経営業績を記録したグローバル企業も、日本のトヨタやソニーをはじめ、数え切れないほどだ。このような状況の中で得た技術力や品質面での評価であるだけに、なおさら貴重に思える。

しかし、グローバル市場の強者たちとの無限競争の中では、一瞬の油断も禁物だ。汗水を流しながら、技術開発や市場開拓を通じて絶えず革新を続けてこそ、生き残ることができる。そうすれば、ほかの分野でも世界市場を先導する企業がさらに出てくるだろう。携帯電話の輸出で得た資金の多くを技術使用料(ロイヤリティ)として支払っている現実も、いつか打破しなければならない。そのためには、我が企業もオリジナル技術の開発に取り組まなければならない。グリーン成長や先端技術の製品に欠かせないリチウムなどの資源確保にも力を入れなければならない。日本や中国は、中南米やアフリカの資源を先占取得に向け、政府レベルで果敢に支援を行っている。

グローバル市場の強者が、躍り出る韓国企業が増えてこそ、雇用や福祉問題、貧富格差の問題の解決が容易になる。さらに、多くの企業が世界市場で善戦するよう制度や環境、国民的な雰囲気を改善してこそ、国民生活がより向上するだろう。