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米朝がニューヨークで水面下接触、先週「民間代表派遣」を決定

米朝がニューヨークで水面下接触、先週「民間代表派遣」を決定

Posted August. 05, 2009 07:33,   

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米「カレントTV」所属の韓国系ユナ・リー、中国系ローラ・リン記者が3月17日、豆満江(トゥマンガン)付近で、北朝鮮軍に逮捕された後、女性記者の解放問題は米政府にとっては解決しなければならない最大の懸案となった。ヒラリー・クリントン米国務長官は、同事案を取り上げ、関心を示した。特に、女性記者問題は、北朝鮮の長距離ロケット発射や核実験とも絡み、米朝関係の変化を見極める重要な影響要因として浮上した。

米国では、いくつかの外交チャンネルを稼動し、女性記者の解放を求めたが、何の収穫もなかったため、特使の訪朝による解決策が論議された。カレントTVの設立者であるアル・ゴア元副統領や北朝鮮抑留者問題を解決した経験があるビル・リチャードソン・ニューメキシコ州知事らが、特使候補に名前が挙がった。

しかし、北朝鮮が6月8日、2人の女性記者を裁判にかけ、「朝鮮民族敵対罪」と「非法国境出入罪」を適用し、12年の労働教化刑を言い渡したと発表し、事態は新たな局面を迎えた。予想外の重刑判決に対し、早期解放の兆しだとする解釈と、相当期間労働をする収監生活が避けられないという解釈が交錯した。しかし、女性記者らは労働教化所に送られず、平壌(ピョンヤン)近隣の招待所で過ごしているという。

この過程で、米国はニューヨークの米朝チャンネルを積極的に活用した。クリントン国務長官が先月20日、メディアとのインタビューで、女性記者の解放問題について、「非常に希望的だ」と言及した。この時が、ニューヨーク・チャンネルなどの水面下の接触を通じ、事態解決の糸口を見いだした時だというのが、大方の見方だ。ロバート・ウッド米国務省報道官は翌日、定例会見で、「私たちは、必要な時、北朝鮮と対話を続けてきた。北朝鮮とは、ニューヨークを含め、対話をする様々なチャンネルがある」とし、米朝接触の事実を公式に確認した。

米国は、この時から、北朝鮮が望む高官級人物の派遣に同意し、実務的な手続きを協議したという。女性記者の解放は、決まったも同然で、残ったのは高官クラスの訪朝手続きというのが大方の分析だった。しかし、北朝鮮が、核問題を6者協議の代わりに米朝2国間交渉で進めたいという考えを示すなど、女性記者問題を政治的に活用する可能性が提起されたため、米政府は、特使の代わりに、民間資格の代表を派遣する方向で方針を固めたという。

ホワイトハウスは先週、このような決定を下した。北朝鮮に派遣する高官級人物として、ジョン・ケリー上院外交委院長を検討していたが、最終的には、現職上院議員に代わり、純粋な民間人であるクリントン元大統領に決めた。相対的に政治的負担が少ないと判断したためだ。

クリントン氏は、元大統領としての立場のみならず、ヒラリー・クリントン国務長官の夫であるという点で、北朝鮮としては歓迎する人物だ。クリントン元大統領も、今回の事案が米国人女性記者の救命という人道的名分がかかった問題という点を考慮し、快く受諾したという。



spear@donga.com