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[オピニオン]銀行と証券会社の「マネー戦争」

[オピニオン]銀行と証券会社の「マネー戦争」

Posted July. 29, 2009 07:06,   

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ハナ大投証券は5月26日から300万ウォンの枠内で2ヵ月間、年4.1%の収益を与える総合資産管理口座(CMA)を販売している。証券会社のCMAの収益率が平均して年2.6%であるのとは大きな違いだ。7月末までに販売するこの商品に7万人が3100億ウォンを預け入れ、口座5万個誘致の目標を超過達成している。三星(サムスン)証券も7月初めからCMA月給振替口座に年4.0%の収益率を保障する。ハイ投資証券は、8月4日以後、加入者に3ヵ月間年4.2%、現代(ヒョンデ)証券は期間制限なしに年4.1%の収益率のCMAをそれぞれ市販し始める。今年2月に施行された資本市場統合法がもたらした金融市場の変化だ。

◆13の証券会社が8月4日から、残りの証券会社も年内に銀行のように支給決済ができるようになる。こうなると、証券会社の顧客も現金自動預け払い機(ATM)で預け入れと引き出し、口座振替をすることができる。これを契機に証券会社が顧客を先取りするため、高収益のCMAで先手を打って出たのだ。多様な証券会社のクレジットカードが先月矢継ぎ早に発行されたのも同じ背景からだ。おかげで、利用者側としては金融商品の選択の幅が広くなり、さらなる収益も望める。

◆銀行も手をこまねいてばかりいるはずがない。月給通帳の口座を奪われないため、金利の引き上げに乗り出したため、6月の貯蓄性受信の平均金利が年2.96%で、8ヵ月ぶりに初めて上昇した。主取引の客に対し、貸出しと両替の際に優遇金利を適用したり、各種手数料を免除する特典を与える銀行も多くなった。8月から銀行と証券会社のマーケティングは白熱しそうだ。顧客が銀行1ヵ所、証券会社1ヵ所を主取引の金融機関に決め、双方のサービスが楽しめる「1銀1証の時代」だ。

◆韓国投資証券の「CMAバンキング時代を切り開く」という広告文句も争いの種になっている。銀行側が「バンクやバンキングといった言葉は非銀行圏で使ってはいけない」と主張していることに対し、金融投資協会は、「先進国では預金と貸出し業務をしなくても『投資銀行』のような銀行用語を使う」と反論している。資本市場の統合時代を迎え、それぞれの金融圏はこのように従来の金融市場のパイの奪い合いに没頭するよりは、パイそのものを大きくするために協力する必要がある。家計資産のうち不動産など、非金融資産が80%に達し、金融資産は20%で米国と日本の3分の1に過ぎないのが韓国の現状である。

洪権熹(ホン・グォンヒ)論説委員 konihong@donga.com