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感染広がる新型、ワクチン確保に追われる

感染広がる新型、ワクチン確保に追われる

Posted July. 21, 2009 07:50,   

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20日、韓国内での新型インフルエンザA(H1N1)患者が856人に増えた。このまま行けば、今週中に1000人を超える勢いだ。全在姫(チョン・ジェヒ)保健福祉家族部長官は同日、「引き続き患者が増えることになれば、今の人材や装備では対応し切れなくなる」とし、「治療中心の対応に変える必要がある」と話した。

政府は21日、関係省庁会議を開き、国家災難段階の上方修正や入院隔離治療など、具体的な対応策を議論することにした。

政府は、地域社会での感染が増えている一方、感染ルートを完全に遮断するのは難しいため、これ以上患者数の集計は取らない方針を決めた。一度流行すると、国民の10%に当たる400万〜500万人が感染する季節型インフルエンザ患者の集計を取らないのと同様の理由からだ。

政府は4月28日、新型インフルエンザの危機警報の段階を、2段階の「注意(Yellow)」に引き上げた後、追加の調整を行っていない。しかし、今月に入り、1日に数十人ずつの患者が発生すると、肺炎のような2次感染を防止する治療中心に対応方式を変えるべきだという指摘が多い。すでに、初期対応の段階を超えているという判断からだ。

政府は第2次感染の事例が250人を超える時点で、追加の調整を行う計画だ。10日、京畿道富川市(キョンギド・ブチョンシ)のある小学校で、地域社会での初感染が確認された後、現在まで集計された地域での感染例は100件足らず。保健当局は、夏休みの開始を受け、感染患者の数が下火になるだろうと予想した。

疾病そのものの破壊力は当初の予想より弱かった。朴承哲(パク・スンチョル)国会新型インフルエンザ非常対策委員会委員長(成均館大学医学部教授)は、「新型インフルエンザはもはや詰めの段階に入っている」と語った。

しかし、引き続き患者数が増え、「地域社会での病気」として定着したという主張も多い。特に、冬場に新型インフルエンザの突然変異が現れることになれば、破壊力は増大しかねないという懸念の声も持ち上がっている。

これを受け保健当局は、予防・治療剤の「タミフル」を人口の5%に当たる500万人分を備蓄し、1748億ウォンの予算を緊急投入し、11月まで国民の27%である1300万人分の新型インフルエンザ・ワクチンを確保することにした。政府は韓国内の「緑十字」から、500万人分のワクチンの供給を受け、残りの物量は複数の多国籍制約会社から輸入する計画を立てている。

しかし、最近、調達庁が初めて行った新型インフルエンザのワクチン130万人分を巡る競争入札に、外国の製薬会社は1社も参加しなかった。ドーズ当たり7000ウォン(1回の摂取量)を提示したワクチン価格が、あまりにも安かったためだ。現在の国際相場は1万5000〜1万8000ウォン。

問題は、韓国内でのワクチン臨床実験は依然始まっておらず、11月初頭までに量産ができるかどうかさえ分からないことだ。今月末、世界保健機関(WHO)からサンプル製品を受け取った後、本格的に試作品を生産する計画だ。しかし、臨床試験が終わり、製品を販売するまでは6ヵ月〜1年ぐらいかかる。ある臨床試験の専門家は、「2床段階での接種後20日、3床段階での接種後20日が過ぎてから、効能を検証することができる」とし、「臨床試験と同時に審査を行っても、最終製品の生産は今年末頃になるだろう」と見込んだ。

従って、それまでは個人レベルできちんと衛生規則を守らなければならない。致死率が0.4%と低く、季節型インフルエンザより弱い病気なので、患者数が増えても、ほとんど動揺する必要はない。

朴委員長は、「新型インフルエンザ自体よりは、肺炎のような2次疾患へと進行するのが問題だ」とし、「老若者や患者らは、季節型インフルエンザや肺炎球菌、新型インフルエンザなど、可能な全てのワクチンを打ってもらって、予防するのが望ましい」と語った。



woohaha@donga.com