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[社説]本を読む子どもは競争力がつく

Posted July. 06, 2009 08:21,   

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文化観光体育部が発表した「2008年国民読書実態調査結果」によると、昨年の小・中・高校生の読書率は89.1%で、前年度の90.6%に比べて1.5ポイント下がった。1年間、教科書や参考書ではなく一般図書を1冊も読まない生徒が、10%を超えるということだ。調査によると、小学生の時に1日52分だった読書時間は、中学生で38分、高校生の時は34分に減少し、大人になれば29分に減る。

活字メディアが知識の宝庫であり、想像力の源泉であることは依然として真理だ。読書をする時は、テレビを見る時と違って脳の活動が活発になるので、読書する国民は利口になる。国民が利口なら、国が富み、民主主義も堅固になる。正しい読書文化の定着なしに、21世紀の成熟した知識基盤社会は築けない。特に、子どもたちは、本から知的・情緒的栄養を採り、先賢と偉人の知恵を得て、人間と世の中を見る正しい目を育てることができる。そのため、幼い頃から読書教育が重要だ。

読書好きの子どもが、勉強もよくできリーダーシップもあるということは、周知の事実だ。世界の優れた科学者や政治家、最高経営者(CEO)は、一様に読書の重要性を強調する。全世界の金持ちの共通の習慣がまさに読書だという調査結果もある。普通の人の5倍を読むという投資王ウォーレン・バフェットは、知恵を貸してほしいというある人に、「本を読んで、読んで、また読みなさい」と助言した。「リーダー(reader)だけがリーダー(leader)になれる」という読書運動家の李ヒソク氏の言葉と通じる。

幼い頃から読書好きの子どもに育てるには、学校教育も重要だが、それよりも重要なことは、大人が読書の模範を示すことだ。しかし、今回の調査で分かるように、韓国の大人の読書率は実に低い。大人10人のうち3人が、1年に本を1冊も読まず、年間の図書購入費も9600ウォンにすぎない。携帯電話料金が1人当たり月平均3万2500ウォンなのに、本の投資にはあまりにもけちだ。

自分はテレビなどの映像メディアの前に座って頭を使わず、子どもにだけ「本を読め」と言っても通じない。親は、夏休みに学習塾に子どもを通わせるのではなく、私教育を断って、1ヵ月間図書館に通ってはどうか。子どもたちの論理的思考力と創意力を育てるうえで、学習塾とは比べものにならない。