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[オピニオン]長官と総長

Posted July. 04, 2009 10:02,   

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懇談会を漢字の意味をいかして解釈すれば、「睦まじく話を交わす会」になるだろう。国立国語院は、「情談会」または「対話の会」に純化するという意見を出している。韓国の長官や高級職の人々は、懇談会を好む。懇談会という名前をつければ、友好的なムードで形式ばらずに話をすることが便利だからだろう。しかし、一方的な自己主張や、メディア広報用に準備された席であるにもかかわらず、懇談会で包装するケースが少なくない。

◆慮武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領は、懇談会よりも討論会を好んだ。慮前大統領が、海洋水産部(海洋部)長官時代、釜山(プサン)の市民団体が海洋部の釜山移転に関する懇談会を要請した。懇談会の長所・短所とメディアの生理をそれなりに把握していた慮前大統領は、懇談会に代わってテレビ討論会を逆に提案した。慮前大統領は、「懇談会をする場合、私の話は市民に伝えられず、海洋部移転運動をする人々が長官を呼んで移転を求めるという事実だけが報道される恐れがあった」と後に打ち明けた。

◆三星(サムソン)グループの李健熙(イ・ゴンヒ)会長は93年6月7日、ドイツ・フランクフルトで、「妻子を除いて、すべて変えろ」という言葉で有名な「新経営宣言」を発表した。李会長は8月4日まで、英国や日本を行き交い、三星グループの社長団と幹部を対象に「海外懇談会」を続けた。「新経営大長征」と呼ばれた同期間に、懇談会は社長団を対象に800時間、幹部1800人を対象に350時間も行なわれた。

◆2日、済州道西帰浦(チェジュド・ソギィポ)で開かれた安秉萬(アン・ビョンマン)教育科学技術部長官と大学総長165人の懇談会は、長官の一方通行式講義だったという。同懇談会は、安長官が、「まだ言いたいことがある」という言葉を繰り返して演説を続け、予定された1時間が過ぎたため、急いで総長3人の質問だけを受けて終わった。「長官が苦言を聞かないように、一人だけ話をするのが何の懇談会なのか」という言葉が出た。安長官が、国公立大学への支援拡大などを明らかにした部分では拍手が起き、ムードは良かったという。相手の話に傾聴せずには、真の対話や意思疎通は成り立たない。大学総長165人が、「長官特講」を聞くために済州島に集合した格好になった。

権順澤(クォン・スンテク)論説委員 maypole@donga.com