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抑留米国人記者の裁判日を6月4日に決めた理由は

抑留米国人記者の裁判日を6月4日に決めた理由は

Posted May. 20, 2009 03:05,   

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北朝鮮は、抑留している米国人女性記者たちに対する裁判の日時を6月4日と発表した。しかし、この6月4日は、北朝鮮では特別な日だ。この日は、「普天堡(ポチョンボ)戦闘勝利記念日」だ。普天堡戦闘とは、抗日軍の指揮官だった金日成(キム・イルソン)主席が1937年に、初めて国内作戦で咸鏡南道甲山郡恵山鎮普天堡(ハムギョンナムド・カプサングン・ヘサンジン・ポチョンボミョン)一帯を攻撃したという事件だ。北朝鮮は、この戦闘を「朝鮮は死なずに生き、朝鮮の精神も生き残ったことを、対内外に示したことに大きな意味がある」と宣伝している。

金主席が、戦闘開始の銃を撃ったという同日午後10時には、毎年、北朝鮮全域で住民が所属別に「野外焚き火会」を開き、金正日(キム・ジョンイル)総書記に対する忠誠を誓わなければならない。

北朝鮮は同日、米国人女性記者に対する裁判を行ない、住民には「超大国の前でも屈することなく堂々と行動する精神」を、米国には「裁判まで終わったのだから、今後の処理は全面的に米国の態度にかかっている」というメッセージを示そうとしていると見ることができる。すでに、68年の米軍情報収集艦を拉致し、乗務員解放の見返りに「米国の謝罪文」という政治的勝利を得て、内部結束の契機に活用した「プエブロ号」事件のような前例もある。

このことを考慮すれば、北朝鮮は抑留した現代峨山(ヒョンデアサン)職員のユ某氏の問題も、内部宣伝に活用する可能性が高い。ならば、まず注目すべきは6月15日だ。この日を機に、ユ氏を解放すれば、「6・15共同声明の和解と協力の精神を最後まで固守しようとするのは私たち」という対内外の宣伝が可能だからだ。むろん、これは韓国側がある程度「誠意」を示してこそ可能なシナリオだ。



zsh75@donga.com